二つとないもの | 屋根裏タイムズ

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お題「二つとないもの」

 

母は器用な人で

 

和洋裁やニットまでもこなす

 

 

 

叔父達のスーツを仕立てたり親戚の着物も縫い

 

兄の登山服や帽子、寝袋まで作っていた

 

 

そして私は

 

子供のころから既製品を着る事は下着以外

 

殆どなく

 

今思えば 二つとない服を着ていたのだから

 

とても幸せだったのだろう

 

だが

 

幼かった私は既製品を着れるのは

 

凄いお金持ちの人達だと勝手に思い込んでいたのだった

 

 

 

 

ある時 おさがり服を頂き、始めて

 

既製品を身に着けてみて

 

私は目覚めてしまった真顔

 

母が作るのは彼女が着せたいデザインで

 

こんな感じの・・・でアセアセ

 

 

フリフリの地味なデザイン

 

だが おさがりの中から見つけたスカートに

 

衝撃を受けたのだった

 

 

 

その既製品のスカートのウエストがきつくなっても

 

気に入って無理して着続けようとした私

 

母の思いはどうだったのだろうかと思う

 

時代は

 

中国製の安くて可愛いデザインの服が出回り

 

ある日 母が 

 

生地代や手間を考えるとやってらんない

 

もう作らないメラメラと言って作らなくなったのだが

 

 

大人になった私は母に

 

生地を買い

 

オリジナルの私の服を作ってと

 

お願いしていた

 

誰ともかぶらない服の貴重さを

 

知ったのである

 

ちょっと遅かったみたいだが最近

 

不器用ながらも母にコツを聞きながらミシンに向かう私

 

ユニ被りやお揃いに

 

拒絶反応を感じるのは

 

母の「お陰か」 「そのせいなのか」

 

どうでもいい話ですが・・・・

 

あるものから 二つとないものを作るのは

 

今の仕事にも重なってるなぁと

 

思うのである

 

 

帯のリメイクをしています。