介護士は身体が資本である。人を支えるし、車椅子に乗った利用者と同じ目線に合わせるためしゃがんだりもする。

そのため腰痛など体の節々に痛みが出ることがある。

 

僕は学生時代運動部に所属しており、体力に自信があり、痛みがでないようストレッチ等を毎日行っているがそれでも痛みは出てくる。

 

同じ職場の介護に数十年務めている人が今度退職となることが分かった。経験が豊富で一緒に介助を行う時はとてもたよりになり、相談すると教えてくれるというより気づかせてくれる。尊敬する上司の一人である。

 

定年まではまだ先であるが退職に至った理由は「体がぼろぼろ。他人の身体を支えることができない。」というものだった。介護は常に人手不足で今もスタッフの人数と利用者の数が見合わないと感じることがある。その中で数十年従事し続けたことは誰にでもできることではない。

 

経験と技術はまさしく身を削って得てきたものだということがわかる。しかし気持ちとは反対に身体が動かないというのはつらいものであると僕は思う。もっと人手がいたら変わっていたのかもしれない。

 

僕はまだ介護を仕事として始まったのは数年で痛みはそこまであるわけではない。今後も人手は増えないのかもしれない。しかし経験と技術が無ければケアを行うこと、支えることはできない。少しでも長く続けるためには身体が資本であることを忘れてはいけないと僕は思う。