最近、結構忙しくなってきて、ブログの更新に勢いがなくなってきていますが、いつも見に来てくださる方、ありがとうございます。なんとか頑張って続けていきますので・・・。
というわけで、今日は自分の仕事のことについて書こうと思います。
今、僕が担当しているのは、州財政のリサーチになります。
簡単に言うと、アメリカ50州の高等教育に対する州の財政を比較する、ということになります。
毎年、秋頃各州の高等教育の財政担当者にアンケートを配り(といっても全てオンラインですが)、どのように各州がお金を配分しているのかを比較します。
一言に比較といいますが、これが非常に複雑なわけです。
比較をする際に最も大事になってくるのが公平さですが、公平さを保つのに様々な要素を考慮する必要があるんですね。
例えば、アメリカは(日本でもそうですが)地域によって、物価が変わります。
極端な例を出せば、マンハッタンとか、普通サイズのアパートに住もうものなら、月30万は下らないのに、かたやサウスダコタ州なんかに住んでしまえば、2万円もかからないわけです。
というように、各州によって微妙に物価が変わるわけで、これは当然州の財政にも影響を与えるわけです。
例えば、物価が高いところは、同じ事をするのにも、より多くのお金がいるし、逆に低いところでは、それほどお金がかからないわけです。
次に、インフレーションです。ただしインフレにも色々あって、国平均や州別に別れるし、また消費者から見たインフレもあれば、経営者から見たインフレもあります。自分たちが扱うのは、大学の観点からみたインフレになります。
そして、もう一つが、州の高等教育システムのコストです。
例えば、研究型大学院に力を入れている大学は、コストが高くつくし、
コミュニティカレッジに力を入れているところは、コストが安くなります。
基本的に研究というのは一番お金がかかるところなんですね。
こういうコストという観点で見た時、低コストなのが、実はカリフォルニア州。
カリフォルニアといったら、UCバークレーとか、UCLAのような研究大学が有名ですが、
それ以上にコミュニティカレッジの数が半端なく多いわけです。
逆に、コストが高くつくのが、ちょっとマイナーですが、デラウェア州。
ここは学生のほとんどが研究型大学に行くわけで、自然と学生一人あたりにかかるお金は高くつきます。
と、以上、地域の物価、インフレ、州の高等教育システムのコストを考慮に入れた上で、各州が学生一人当たり、どれくらい支援をしているのかということを比較するわけです。
と、説明が長くなりましたが、それでは一番高等教育に対してサポートが多い州はどこになるのかというと、これまたマイナーな州ですが、ワイオミング州。学生一人あたり、約120万円のサポートがあります。
一方、一番サポートをしていない州は、バーモント州。約20万円です。
ちなみに僕が住んでいるコロラド州は、約30万円。
下から数えて3番目です。
それでは州からの支援が少ないと、逆にどうなるのかというと、学費が高くなります。
当然のことながら、一番高いのはバーモント州。一人当たり約90万円。
一番安いのはニューメキシコ州。約12万円。
違った角度で見てみると、また違ったものが見えてきます。
例えば、2001年から学費が一番上がっているのはどこかというと、カリフォルニア州。
ほぼ倍増です。
といっても、もともとが安かった(約10万円)ということもあります。
詳しくは、http://www.sheeo.org/finance/shef05.pdf
こんなわけで、最近毎日数字とのにらめっこが続いています。
しかし、数字というのは不思議なもので、見方によって、その持つ意味が全く変わってきます。その数字の持つメッセージというものをどのように伝えていくか、ここが大事になってくるんですね。
それと、もう一つ思ったのが、アメリカって、こういう政策に関わるリサーチをやるNPOがそれこそごまんとあります。日本はそういうのが、中央政府によってほぼ行われているような気がするのは自分だけでしょうか?
政策研究を行うNPOは、政治を監視するという意味においても非常に大事になってくるように思います。日本は政治がまだまだ一部の人たちの間でのみ行われているようなイメージが(自分には)ありますが、それをなるべく民衆次元に近づける必要があり、その橋渡しをする意味で政治に関わるNPOというものがこれからもっともっと必要になってくる、そう思います。