昨日は、SHEEOの組織についての話でしたが、今日は昨日多少触れたFederal Governmentの高等教育への関わり方について、別の観点から述べたいと思います。
昨日のブログで、Federal Governmentの役割は基本的に学生支援であるということを言いました。ただしこれには裏があります。やっぱり政府もただでお金をあげるほどお人よしではないということですね。政府は高等教育に奨学金・ローンを通して財政援助をする代わりに、各大学に様々な要求をします。その中の一つ、それはデータです。今日はこのデータについての話です。
現在、各大学は毎年、Integrated Postsecondary Education Data System (IPEDS)というDepartment of Educationが管理するデータベースに各大学の情報を提出しなければなりません。データ収集は一回で全て行われるのではなく、秋・冬・春と年に3回にわけて行われます。もし大学がその定められたデータを提出しなければ、連邦政府からの援助が絶たれる、というルールです。どういう情報を提出しなければならないかというと、学生は何人いて、そのうちどれくらいがフルタイムの学生でといった単純なデータから、教授の平均給料(ランク・性別ごと)といった若干踏み込んだデータまで色々あります。
それと同時並行に、連邦政府が拠出する各奨学金に大学は定期的にApplyしなければならないのですが、その時にもデータの提出を求められます。こういうのはInstitutional Research の仕事なのですが、なんか結局自分は一ヶ月に1回くらいは連邦政府関連のデータ提出をしていたような記憶があります。
そんでもってここからが、今日のメインなのですが、連邦政府はこのデータ収集を大学レベルから個人レベルにまで拡大しようという動きがあります。個人レベルのデータとは、簡単に言えば、政府が学生全ての個人情報を知ることができる、ということです。連邦政府は5年に一回、Higher Education Act(HEA)という高等教育に関する法案の見直し作業をするのですが、今年がその年に当たります(本当は去年の秋頃だったのですが、大統領選挙のため今年にずれました)。この法律は、アメリカ高等教育の中で最も重要な法律で、政府はここで連邦政府の高等教育に対する関わり方を議論するわけです。
自分の上司の話によれば、今回のHEAの見直しではそれは多分起こらないだろうということですが、次の5年後の見直しではひょっとしたら起こりうるかもという話をしていました。実現のために議論することはあまりにも多いようです。ただ、この話、州レベルではすでに当たり前となりつつあります。情報源はすぐに思い出せないのですが、すでにアメリカ38州では州の政府機関がこういった個人情報を管理しています。
個人的な意見を述べるならば、自分は政府が個人情報を持つことには賛成です。ただし、純粋に研究目的のため、というところが保障されればですが。この辺の話は長くなるので、明日に回します。