筒井 康隆
わたしのグランパ

 土曜出勤はだいたい暇なので、こういう小説ならすぐ読み終える。


 5、6年前に読売文学賞を受賞した作品だが、選考委員の丸谷才一が「日本の文学史上に残る」という感じの褒め方をしていたので気になっていた。う~ん、しかし残るかなあ。ワクワクして読んだけど。


 女子中学生の<わたし>は、いじめに遭っている女子中学生。両親の仲もうまくいってない。そこへ、グランパ(祖父)が刑務所から15年ぶりに帰ってくる。いじめっ子たちばかりか地上げ屋の暴力団とも互角に渡り合う。五代謙三、通称ゴダケン。いなせで、べらんめえ口調で、腹が据わっていて優しくて、めっぽうカッコイイ。痛快である(最後は泣かせる)。


 ソファで寝転がって読んでいたら派遣の娘が「今夜に備えてですか?」みたいなことを言うので、どういう意味かと思ったら偶然、菅原文太主演の映画が深夜に放送されるそうな。文太ならゴダケンは適役だろうし見たい気もするが、深夜じゃ無理だな。サンド会の日だもの。おっと、そろそろ帰らないと。