還暦を過ぎたころから、「芸談」「芸論」を語ることです。説得力のある自分の体験から、です。

 

お稽古のこと、師匠のこと、一つ一つの「芸」のこと、その歩みの「極意」を次世代は感じ、勉強になることでしょう。

 

大神楽の歴史、水戸大神楽の由来、は家元である当代正楽が若き日々より、調査し文章化して体系的に記録しました。

 

雪之介家元、正佐師範代、の指導をうけて次なる雪杜・雪道らの世代は、本来の伝統「芸」を大いに身に着けてください。

 

大神楽以外の「芸」を演じようとする場合は、本来の「芸」、即ち「獅子舞」「鍾馗舞」「曲芸」(長撥、出刃皿、弓皿、本萬燈、火炎バチはじめお家芸)の実力を披露できてこそ、と心得てください。本末転倒は芸祖・菊蔵はじめ流派の師匠の教えにはありません。

 

ある有名な落語のお師匠さんから、水戸宗家のお稽古について聞かれ答えた雪之介。随分師匠の胸に響いた様子でしたよ。

 

斯道における真摯な精進、それら真髄が「試金石」として、舞台、高座の「芸」に如実に顕(あらわ)れるものなのです。