柳貴家雪之介が身を置く中央演芸界は、ある意味で今の世の中の縮図のようです。

 

しかし義理人情も、たしかに存在する世界なのです。

 

芸能の実力・進化はもとより、大衆の文化的ニーズにも敏感でなければなりません。

 

茨城・水戸をベースに小なりといえど、伝統芸能活動をおこなう正楽社中も、常に進化の努力を継続することが肝要です。

 

プロフェッショナルにとって、自動的に現状維持ができることなどありえるはずがないことは、世々にかわらぬ「掟」のようなものなのです。

 

人間の行為に完全などありえません。その不完全さを補ってくれるのが、「誠実」さであると思います。

 

雪之介、正佐の「芸」も、「ラヒ」および「御祭禮」も、幸いにして最高水準を更新しつつ成果をあげてきた、令和6年前半でありました。

 

普段の誠実な努力の積み重ねにより進化してこそ、この芸能も、社中も、世の人々から受け入れらることを、肝に銘じましょう。