能楽は日本の古典芸能のなかでも、最高峰に位置ずけられる芸能です。

 

歴代の水戸のお殿様もこよなく能楽を愛でられました。

 

二代藩主・徳川光圀公は巷間の伝聞とは異なり、金春流の「鍾馗」を舞い、奸臣・藤井紋太夫を成敗されたと伝わります。

 

その折りにも、いかに「鍾馗」が時の皇帝に忠義を尽くしたか、を説き御手討ちにされたということです。

 

水戸大神楽の獅子舞に「能の舞」が伝わるのは、水戸藩の格式と尊王の大義を芸能として顕すことに他ならない、と当代正楽は確信します。

 

いよいよ新年度を迎えて、少年弟子にも「能の舞」を伝授する時に至りました。

 

獅子舞にこめられた「水戸学の精神」を、しっかりと手ほどきしたいと思います。