今日もよく晴れた休日。お出かけしたい陽気ですが、昨夜の飲み会の影響で二日酔い。今日はゆっくり休む事にします。

暇な時にやろうと考えていた事があるので、それに着手しようかな。




先日、上等な魚介の夕食を楽しみました。

ただこの時、一つの課題が残りました。柵から刺身にカットする際、包丁の切れ味が悪かったのですよね。




私が主に使っている包丁は2本で、ステンレスの三徳包丁と鋼の出刃包丁となっています。

この時は刃が薄い三徳包丁でカットしたのですが、特に甘鯛が切り難かった…直前に研いだのに全然ダメで、やはり刺身には専用の包丁を使うのが望ましいと痛感した次第です。




そんな訳で柳刃包丁が欲しくなったのですが、私は特有の事情から簡単な話にはなりません。

私、左利きなのですよね。写真の出刃包丁は右利き用なのですが、魚の頭を落としたり肉を骨ごと断ち切ったりと大雑把な用途なので、それほど問題は感じていません。




「出典:實光刃物 ホームページより引用」

柳刃包丁は基本的に片刃なので、右利き用と左利き用に分かれています。刺身をカットする様な繊細な用途だと、右利き用の包丁は非常に使い難い上に刺身がキレイに並ばないので、盛り付けが美しくなりません。

当然欲しいのは左利き用なのですが、ここに大きな問題があります。




「出典:TOJIRO ホームページより引用」

左利き用の包丁って、当たり前ながら右利き用と比較して売れる本数が圧倒的に少ないです。つまり量産効果が低く高価。上の写真の場合同じシリーズ、同じ刃渡りなのに左利き用は右利き用の約1.5倍のお値段…

悲しいかな、左利きは得をするより損をする事の方が圧倒的に多いです。野球のグローブやゴルフクラブ等、これまでも道具が高価で辟易した経験が山の様にあります。




かなり昔の事ですが、以前も柳刃包丁が欲しいと思った事がありました。築地で包丁のお店を何軒か回っています。




ただこの時は使用頻度とコストのバランスから、購入を見送っています。確か当時で3万円程度だったかな。

私はプロの料理人ではありませんし、調理もさほど得意ではありません。猫に小判だと感じたのですよね…




なら最低限の安価な品で良いかと言われると、そうでもありません。

せっかく買うなら確かな物を…という私の悪い癖が出てしまいます。特に刺身は私の大好物なので、ある程度は拘りたい。




安くて良い物が欲しいとなったら、リユース市場を頼る事になります。

左利き用の柳刃包丁というニッチな商品ながら、納得出来る商品に出会えました。




こちらですね。メルカリで未使用新品を6,500円で購入しました。定価は不明です。

押田企画というメーカーの商品で、刃物メーカーに30年勤めた方が独立して設立された企業との事。ホームページを見た限り、確かな商品を製造しているという印象を受けました。




もちろん購入したのは左利き用なのですが、押田企画さんのホームページには左利き用包丁が記載されていませんでした。

もしかしたら今は手に入らないのかも知れません。




購入した包丁の刃渡りは240mmと、家庭用で使うには程よい長さ。一般的な大きさの柵なら一太刀で切断可能です。




柄は朴(ホオノキ)が使われており、左手で握りやすい様に断面が左右非対称になっていました。




銘は無く、刻印は「青二号」という使われた鋼材を指すもののみとなっています。




鋼(鉄の合金)の包丁は使われる鋼材で価格と性能が大きく変わります。プロテリアル(旧日立金属)が製造する鋼材で、分類する際に使う紙の色に由来しており、青鋼の他に白鋼や黄鋼があります。




青二号は切れ味と耐久性を両立したバランス型の鋼材とされており、比較的高価な包丁に使われる傾向があります。

おそらく切れ味は素人である私には勿体無いくらい優れているでしょう。




未使用品なので軽く研いでやれば使用可能になるのでしょうが、一手間を加えて愛着を深めようと思います。

何をするかと言うと、鏡面加工ですね。外観が美しくなるだけで無く、表面が滑らかになる事で空気に触れる面積が最小化され、サビ難くもなります。




使うのはこちら。




練習も兼ねて、先ずは出刃包丁から始めます。

作業の内容としてはサンドペーパーを粗いものから順に使用して磨き、最後に液体コンパウンドで仕上げるだけの単純なものです。




加工後がこちら。ちょっと手抜き気味で所要時間は1時間半くらいでした。




ちょっと磨き跡が多めに残ってしまいましたね。本番はもう少し丁寧に作業します。




鏡面か?と言われると微妙なところですが、このくらい反射します。素人の仕事と思えばまずまずといったところでしょう。




鏡面加工で刃が鈍ってしまうので、研ぎも行って使用可能に。




試し切りをしてみます。

皮が切れない事が多いウィンナーを、上から少し押すだけで切断出来ました。包丁が真の切れ味を発揮する「押し引き」を全く使わずにこの切れ味…




ステンレスの三徳包丁(2週間ほど研いでいない)はそもそも刃が入りませんでした。

三徳が特別切れない訳ではありません。むしろ最も使用頻度が高く、普通に使う分には全く不都合を感じていないくらいです。




切れ過ぎて少し怖いくらいですね…使う時は注意しないとです。

とりあえず練習は終了。本番に取り掛かります。




2時間ほどかけて完了しました。




さっきより大分鏡面に近づきましたが、少しくすんでいますね。ピカールでもあれば良かったのですが、あいにく切らしていました。




それでも購入当初は全く反射しなかったので、結構変わりました。

研ぎ作業もして、使用可能な状態にします。




夕食をお刺身にして試し切りをしてみます。お買い物へ。




前回訪れた気に入った角上魚類さんへ。今回は草加店にお邪魔しました。




カツオおヒラメをセレクト。




いざ、試し切り。




…信じられないくらい切れる!

力なんてほぼ必要ありません。乗せただけで刃が入るので、あとは気持ち下方向に力を加えながら引くだけです。こりゃすげぇ…!





次は切り難い白身魚であるヒラメ。

コイツがスパッと切れたらとても嬉しいです。




…素晴らしい。今まで苦労していたのが嘘みたい。




では夕食にします。




エッジが立った切り口が美しいですね。勿論非常に美味です。




カツオも脂が乗って非常に美味でした。満足。




柳刃包丁、素晴らしい切れ味でした。大事に使おうと思います。