小さなスルーガーダーを架ける(2)橋台を作り直しました。 | 16番ゲージレイアウトのこと..など

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16番ゲージの鉄道模型レイアウト・白縫鉄道川正線の制作記です。

 前回作った煉瓦の橋台を実物の写真と見比べたところ、隅石に違和感を感じてしまい、結局、橋台を作り直しました。

16番ゲージレイアウト・煉瓦橋台隅石の違和感

 私はこれまで、こうした隅石は ”自然石” だと思っていたのですが、これは私の勘違いで、実際は、きれいに加工した石材が使われています。 

 以下、隅石について、2つの加工例を示します。

 私の作例とは異なり、隅石の高さや幅がきれいに揃っています。

隅石の加工例1

 日田彦山線の橋台です。田川伊田駅の西方にあり、秋月街道に架かる橋です。

 隅石の表面仕上げは、”コブ出し” と呼ばれるもので、さらに、石の四囲に ”江戸切” の加工が施してあります。

 

”コブ出し”とは?

 石材に凹凸をつけ、表面が中央に向かってコブに成るよう意識的に加工した仕上げ

”江戸切”とは?

 石材の縁の表面を削り、平らに加工した仕上げ

隅石の加工例2

 山手線大塚駅の東側すぐの所にある架道橋の橋台です。

 表面仕上げは加工例1と同じく ”コブ出し” ですが、”江戸切” は、加工例1のような四囲ではなく、コーナーに面する部分だけに施してあります。

 隅石の加工方法は、この他にもあるようですが、作り易さを考えて、加工例2の「コブ出し+コーナー部の江戸切」を模型化することにします。

 前回使った米国製の石積シートは、辺長がランダムなので、きれいに加工された石材の表現には使えません。

 そこで、思い切って隅石を自作することにします。

 ”コブ出し” の表現には、ジェルメディウムを用います。

16番ゲージレイアウトジェルメディウム

 

 紙厚0.25ミリの工作用紙に隅石をケガき、下写真のように、筆を使ってジェルメディウムを盛り上げます。

 この時は、”コブ出し” の仕上がりを意識し、中央に向かってコブを作るようにします。

16番ゲージレイアウトメディウムの盛り上げ

 

 下の写真は、ジェルメディウムが乾いたところです。ジェルメディウムは、乾くと艶有りの透明になります。ちょっと前までは、水面の波の表現に使われる方も多かったと思います。

 ジェルメディウムが乾いたら、ケガキ線に沿って ”コブ出しの隅石” を切り出します。

 隅石のサイズは、長い方が、縦 4.09ミリ、横 10.04ミリで、短い方は、縦 4.09ミリ、横 5.02ミリです。

16番ゲージレイアウトコブ出しの表現

 

 ジェルメディウムで コブ出し の表現はできましたが、江戸切 はどう表現しましょうか?

 いろいろ考えましたが、江戸切を忠実に再現することは諦めました。その代わり隅石の裏に薄いコピー用紙を貼ることで、折り曲げ部分が、江戸切っぽく見えるようにしました。

 

16番ゲージレイアウト江戸切の表現

 

 塗装前の隅石です。

 コブ出し の効果も見えにくいですし、江戸切っぽく見えるかどうかも自信がありません。

 塗装の結果、どうなるでしょうか?

16番ゲージレイアウト塗装前の隅石

 

 おお! 思ったより良い仕上がりとなりました。

 隅石の汚れ具合に比べ、煉瓦が綺麗すぎるでしょうか?

16番ゲージレイアウト作り直した橋台

 

 上の写真をよくご覧になれば、お分かりだと思いますが、隅石の作り直しに合わせて、煉瓦の積み方もイギリス積み(煉瓦-wikipedia)に直しました。

 煉瓦は印刷で表現しているだけです。前回も書きましたが、印刷面の色落ちを予防するため、ホルベインのUVマットバーニッシュを吹き付けています。

 イギリス積みの煉瓦の寸法は下図のとおりです。私は、フリーの AR_CAD を使っていますが、CADを使えば、こんな作図は難しくないですし、印刷だけで表現した煉瓦も悪くないですよ。

16番ゲージレイアウトイギリス積みの煉瓦寸法

 

 橋台が上手くできたので、スルーガーダーを載せてみました。

 スルーガーダーは、どんな色にしようかな?

 

16番ゲージレイアウトスルーガーダー架橋イメージ

 今週の工作は、ここまでが精一杯でした。

 レイアウトの架橋工事は来週の予定です。

 本日も、ご訪問ありがとうございました。