ということでこの『親子で育てることば力と思考力』という本は
この6つのポイントが「なぜ大事なのか」を説明し、具体的に「ことばの力」と「思考力」に磨きをかけるための方法をお伝えします。なぜ大事かをご理解いただくことで、本書で提案したこと以外にも、読者ご自身のお子さんに合ったさまざまな方法を編み出し、実践していっていただけることと思います。
(はじめにより)
ということでこの本は書かれているのですが、その最後の付録としてあるのが、
「英語の学習をいつはじめるか問題」への考え方
なのです。
多くの人たちは、いろいろなところから入ってくる断片的な情報を自分の子どもに当てはめてよいのかどうかがわからず悩んでいるように私には思えます。
読者のみなさんに知っていただきたい、とても大事なことがあります。そもそも「小さい子どもは英語の発音や単語を覚えるスピードが速い」ということと、「小さい時から英語の勉強を始めればだれでも英語が自由に使えるようになる」ということはまったく別のことだということです。多くの人はこれを混同しています。
小さい子どもは大人よりも外国語を覚えやすい。これは大方間違いではありません。しかし、だからといって、大人になったら外国語をお覚えられない、とか、どんなやり方をしても子どものうちなら英語を楽にマスターできる、ということにはならないのです。
大人になってからでも、二つのことができれば、プロフェッショナルレベルの英語を身につけることができます。その二つとはーー
①ことばのセンス
②自分で学び方を考えることができる力
です。この二つがあれば、英語はもとより、どんな外国語でも身につけられます。だから、幼児期には、英語を「生きた知識」にするために母語で「ことばのセンス」をつけていくことが大事なのです。
さらに、
外国語の「よい」学習のしかたは一つではありません。たった一つの正解などないのです。子どもの置かれている環境によります。子どもの興味、関心にもよります。一番大事なのは、自分の子どもが今、何に一番興味を持って何をしたがっているかということを、子どもをよく見て、くみ取ってあげることでしょう。
※ここで今井先生は:
英語を使って世界で活躍するためには、中学でも高校でも大学でもーー社会人になっても(ここが一番大事!)ーー英語を使いながら勉強しつづける必要があります。5歳でどんなにきれいな発音で流暢にあいさつや決まり文句でコミュニケーションをとれたとしても、5歳児は5歳の知識の範囲でしか話せません。むしろ高校や大学での学習や、学校を離れてから自分でする学習の質と量がプロフェッショナルレベルに到達するかどうかを決めます。
子どもを英語の達人にしたければ、小さいうちに「英語の知識を入れる」より、「ことばのセンス」と「自分で学び方を考えることができる力」がつくよう、子どもを助けてあげましょう。そのとき、母語をないがしろにしてはいけません。
と説明され、この付録の最後には:
英語を使ってことばの探求
英語で学習したことを「生きた知識」にして、英語を実際に使って抽象的な内容を考えたり、表現したりできるようになるために有効なこと。それは、英語を「暗記する」のではなく、日本語との違いを探求して楽しむことです。知識を深めるためにとても重要なのは「比べること」です。英語と日本語を比べることで、これまで気がつかなかった日本語の難しさや特徴に気づくことがあります。
例えば、日本語では「もらう」に対することばに「くれる」と「あげる」がありますね。英語ではどちらも give を使います。つまり「あげる」 = give ではない。その気づきは、英語を学ぶときにもっとも大事な気づきにつながります。日本語と英語を比べることで、日本語、英語という個別の言語を超えた「ことばのセンス」を磨いていくことができるのです。お父さん、お母さんといっしょに日々の会話の中でことばの不思議を見つけ探求してみましょう。「ことばのセンス」は知らないうちに育ちます。
日本語を大事いしながら外国語を学び、ことばのセンスを育てて大きくなったら外国語の達人になる。その準備をするにはどうしたらよいか。このことは、別の本で詳しくお話ししたいと思います。
※山岡注:「別の本」とは以下でしょうか?
※「ことばのセンス」について以下の説明があります。
ことばのセンスが育っているかがカギ
ここで、学校の学習、自立した学習ができるためには、どのようなことばの力が必要なのか短くまとめてみましょう。
・ことばがそのことばと関連することば(似た意味のことばや文の中でいっしょに使われることば)と関連づけられている。
・ことばの意味に広がりがあり、一つの単語について、さまざまな使い方を知っている。さらに、文脈にあわせて柔軟に意味を考え、単語の意味自体をアップデートしていくことができる。
・抽象的なことばの意味を、しっかり本質まで理解することができる。その知識を使ってさらに抽象的な概念と、それを表すことばをどんどん増やしていくことができる。
こういう力をトータルで、私は(※山岡注:今井先生ご自身のこと)「ことばのセンス」と呼んでいます。この「ことばのセンス」は、外国語の学びを「生きた知識」にするためにも、とても大事なものです。これがないと英語の勉強にたくさんの時間を使っても英語は「死んだ知識」で終わってしまうかもしれません。
さて、いかがでしょうか。
「ことばのセンス」と「自分で学ぶことができる力」。
この二つは母語である日本語だけでなく、外国語(例えば英語)の達人になるために必要。
このことが、
の「はじめに」で次のように書かれています。
本書の第一の目的は、認知科学で知られている「学習の法則」を外国語学習に当てはめ、さらに英語の特徴を勘案しながら、英語学習の合理的な学習法を提案することである。「合理的な学習法を提案する」だけでなく、「その理由としくみを解説する」ということが本書の特徴で、これまでの英語学習の数多(あまた)の書物と違うところだと自負している。
なぜ、「理由としくみ」が大事なのか。「⚪︎⚪︎法」の結論を教わるだけで、なぜその方法がよいのか、そのしくみを理解していないと、その方法を使える範囲が限られてしまい、実用に足るレベルまで自分を広げていくことができないからだ。なにしろ言語の習得には、一筋縄ではいかない、複雑で膨大な知識が必要なのだ。しかし、理由としくみを知っていれば、教わった方法をいかようにも発展、応用できる。
ただし、応用できるようになるためには練習が必要だ。どんな分野であれ、いくら理屈を研究し、理論を究めても、練習を積み重ねて身体(からだ)で覚えなければ達人にはなれない。外国語も例外ではない。そして、英語に限らずどの言語でも、言語を自在にアウトプットするためには、語彙が欠かせない。もちろん、文法の知識も必要だ。辞書を1冊丸暗記しても、文法を知らなければその言語は使いこなせない。しかし、語彙と文法をバラバラに完璧に覚えても、言語は使えるようにならない。文法の知識が語彙の中に融合されていなければ、言語を自在に操ることは不可能なのである。
今、書籍でもネットでも「どうすれば英語をマスターできるか」という情報がたくさんあります。
その中で、今井先生は科学的な考え方を用い、実験を行い自らの仮説が正しいかどうか検証されてきています。
もっとも、学習塾に個別指導があるように、人はそれぞれ個性があり、得意なことも違えば考え方も違うので、今井先生の提案される方法が全ての人に当てはまるということはないでしょうが、それでも、実験とデータに基づいた学習方法なので多くの方にとって参考になると思います。
私も引き続き学び続けます。
そしてこのブログを読んでいただける方とともに少しでも自分自身をより良い方向へと成長させていきたいと思います。









