3月末から4月にかけて色々ありました。
タクシー会社に就職したり、大阪に引っ越したり、そして急きょ、タクシー会社を辞めたり、京都に戻ってきたり・・・
まだ正式にタクシー会社を辞めたわけではないのですが、早速仕事を探しているとある会社が求人しているのを見つけ、今日、面接していただきました。
せっかく京都まで出たので、中国語学習者からの質問について調査してきました。
質問の内容は;
今、商品を販売している。
外国のお客さんが来られ、商品を購入され、免税扱いにするのだが、よく誤解される。
免税手続きをした後で必ず免税になってないと聞かれます。
ご質問者はここで購入されたお客さんにどのように説明すればわかりやすいかというのがご質問でした。
このご質問を受け、これはどのように説明をすればわかりやすいかということもあるのですが、まず問題を分析し、なぜ「(免税にしたのに)免税になっていない」と言われるのか、その原因を探ることが必要だと考えた私は、京都駅近辺の免税品店の状況を見て回りました。
その前に、私自身「(インバウンドの)免税」についてわからなかったので調べました。
結果、昨年の7月から免税措置が拡充されているようです。
(免税店.jpより)
つまり、一般物品と消耗品を合わせて5,000円(税抜き、税込みでは5,400円)以上購入すれば、必要な手続きや措置が必要ですが、消費税が免税となるのですね。
さて、調査する前に、ご質問者に「なぜ訪日外国人が免税になっていないと思うのでしょう?」とお聞きしたところ以下の回答でした。
価格表示が;
¥10,000+税
という表記になってるので、意味がよくわからないのか、¥10,000から8%を引いてもらえると誤解されるようです。
説明すると理解される方もおられるのですが、会計後のレシートを見て、値段が¥10,000となってるので、(免税分の8%が)引かれてないと勘違いされるようです。
ご質問者の分析が正しいのでしょう。
つまり表示が誤解を与える表示なのではないかと思い、京都駅近くの免税店の価格表示を見て回りました。
1.ヨドバシカメラ。
JR京都駅前にあるマルチメディア京都 (Multimedia Kyoto Store)を見ると、商品の値段表示はすべて「税込」でした。
これなら免税措置をすると表示価格から消費税が差し引かれるので誤解は生じませんね。
家内がパートとして働くマールブランシュの京都駅前にあるお店です。
ここには大きな看板に英語、中国語(簡体字と繁体字)、そして韓国語?で大きく、「税込み価格5,400円以上お買い上げなら免税になる」と説明書きがありました。
ヨドバシカメラから京都伊勢丹に向かう途中にあるマツモトキヨシのお店を除くと次のような表示でした。
価格は二種類表示されていますが税込み価格の方が大きいですね。
ここまで見てきて、ご質問者が気づかれているように、価格表示を「¥10,000円(税込)」とすることで誤解は解けるのではないかと思ったのですが、引き続き見て回りました。
4.ジェイアール京都伊勢丹。
最初、二階の化粧品売り場に行ったのですが、価格表示は「¥10,000+税」でした。
これは百貨店では何らかの理由で(価格表示法かなにか)必ずこのように「税抜価格+税」としなければならないのかと思い、受付で聞いてみたのですが、受付嬢は「私はすべてのお店の価格表示を存じ上げませんのでわかりかねます」と丁寧な回答をいただきました。
でも、特に百貨店として価格表示方法を統一している様子ではないと思ったので、すぐとなりのサマンサタバサを見に行きました。
ここではすべて「¥10,000税込」でした。
ちなみに、免税についての説明書きが用意されており、その説明書きには、
办理免税手续须知
本店征收免税商品价格的1.1%作为免税手续费。
敬请谅解。(商品退货时,免税手续费将不予退还。)
商品の返品のことまで考えているとはさすが伊勢丹!
同じ百貨店内でも、お店が違うと価格表示の方法が違うということなのでしょうがもしかしたら何か原因、たとえば化粧品は免税にならないとか理由があったりするのかと思いつつ、最後に、もう一店、ビッグカメラも見てみました。
5.ビックカメラJR京都駅店。
このお店はよく通路として利用しています。
1階には来日外国人、特に中国語圏のために中国語での説明が多くあるので、このお店の対応がもっとも参考になると思ったのです。
まず最初は1階の化粧品を見たのですが、すると京都伊勢丹と同じように「税抜価格+税」でした。
これはますます化粧品は価格表示が別なのかと思っていると、「免税」と大きく書かれたワゴンを見ると「税込み価格、税抜き価格」の両方が表示されていました。
6.フジ薬局 山科店。
最後に自宅に帰る途中にあるフジ薬局に次のような大きなポスターがありました。
ここにははっきりと、
含税总计5,400日元以上,54万日元以下。
とあるので「(消費)税込価格の合計:5,400円が対象となることがわかるので誤解も避けられるかもしれません。
以上を踏まえ、ご質問者には次を回答しました。
・誤解発生の原因:
表示価格が「¥10,000+税」となっていること。
このため、免税対象がいくらなのかわからない。
購入時、あるいは免税措置後に電卓で説明してもお客さんは購入時に税込価格がいくらなのか理解していない可能性があるので、説明しても理解しにくい。
・解決方法1.
表示価格を税込みにする。
「¥10,000+税」を「¥10,800税込」とすることで誤解を避けることができると考えられます。
・解決方法2.
もし、何らかの理由でどうしても税抜き価格を表示しなければならないのだとしたら、ビッグカメラのように税込価格と税抜価格の二種類を表示する(税込価格を税抜価格より少し大きく表示する)。
・解決方法3.
価格表示方法を変えることができないのなら、マールブランシュやフジ薬局のように大きなポスターで免税について説明し、同時に、店内の表示価格は税抜価格である旨を説明する。
つまりお客さんが商品を購入する前に支払い金額(免税金額)をはっきりさせる。
ここまでの方法をとることが難しいのなら、
・解決方法4.
お客さんが購入し免税手続きをするとわかったらそのときに、免税となる前の金額(含税金额)をできれば紙に書き、免税される消費税額(消费税金额)も書いて、その結果いくらになるのかを示し、納得していただいた上で免税手続きをすることで誤解は避けることができると考えます。
ご質問者は「どのように説明すればわかりやすいか」という言葉や表現のご質問でしたが、私はこのように言葉や表現の向こう側にあるものを見ようとしました。
日本と中国の間で間を取り持っているとこのように言葉や表現を越えたものに注目する必要性を感じることが多いのです。
外国語を学ぶということはその国の文化を学ぶこと。
そうなのです。
「言葉は思考の道具」とも言われます。
言葉や表現はその人の思考を表現しています。
ですから今回のように言葉の問題かと思ったときには「言葉の向こう側」を見るようにすると問題の本質が見えてくるのかもしれません。
中国語学習者の皆さん、参考にしていただけたらと思いご紹介しました。


