今日も張り切って書いていきましょう。今回はゲームの難易度設計(レベルデザイン)の話をしたいなと思います。

 あくまでも好みの問題の域を出ない話なんだけど、昨今のゲームの高難易度モードやなんかは何をもって難しいとするかに関する考え方が求めてるものとなんか違うので思うところを書いていこうと思うよ。

 

 

●パターン①:何かしらの数値をインフレさせて避けに徹させる

 

 敵の攻撃を耐えるより避ける、ないしやられる前にやるといった具合。アクションゲームに多いけど別ジャンルだとニンテンドーDS以降のファイアーエムブレムシリーズなんかでよくみられるレベルデザインかなと思う。更に限定的な情報だと、記憶している限りRPGで一番最初にこのタイプのレベルデザインでリリースされた作品は、ひょっとしたらロマンシングサガ…いやサガ2秘宝伝説か?ともかくサガシリーズのような気がする。

 じゃあ、いきなりアンタの理屈は破綻してるじゃん、好きなゲームのバランスだって今のレベルデザインと同様の方法なんだから!!って思うかもしれないね。まあそうなのかもしれない。

 ただ、昔のRPGって属性耐性やなんかのデータがマスクされてて、これ装備してたらノーダメージやら半減やら確率でノーダメって手段が割と豊富に用意されていたように思う。それを知れば対策できたというか、何かしら仕様の穴を突いた極端な低難易度化が実現できてそれを見つける楽しさみたいなのもあったんよね。

 あと、アクションで最も原始的なところならロックマンシリーズかな?特殊武器で弱点突くと気持ちいいほどの大ダメージが出たりするから少々の被弾は速攻撃破で対応、玄人はそれをあえて通常攻撃で仕留めることでプレイング自体の価値を高める感じで楽しんでいた気がする。クリア自体が目的のプレイに加え、制作側の意図を無視したプレイングで遊ぶ自由があったように思う。

 

 それが廃れた原因は割とはっきりしている気がしていて、まあ端的に言えばネットの普及よね。昔のゲームのようにマスクデータの仕様を自力で見つけてそれをやり込み要素として成立させることができなくなったというか、仕様の穴を突くのが少し調べたら簡単に出来る状態の打開のために、被ダメージを上げたり、操作難易度を上げたり、運要素を絡めて簡単にクリアできない仕様に組み替えざるをえなくなった。

 それの行き着くところはモンスターハンターによくみられるこちらの被弾は1~2回まで、敵キャラは数十~数百でもともすれば倒れない耐久力のインフレだったり、ファイアーエムブレムシリーズならこのユニットを生かしたままでターンを終えたら確実に犠牲者が出るから倒したいけど命中不安で神頼みといった展開とかになってくる。

 一概にそれが悪いとは言わない、というかゲームの醍醐味ってリトライ持久戦にあるといっても過言じゃないから適度な試行回数ならむしろ楽しい。なんだけど、リトライする気を削ぐレベルのやれそう感のない初見プレイを迎えたら当然やめたくなると思うから匙加減って難しいよね。

 少なくとも私の好みは、1ミスでリトライが確定するレベルのシビアさではなく、万策尽きるまでに数手猶予がある、でも着実に追い詰められる中で逆転リカバリ手段も存在はしているといった塩梅かな。

 

 

●パターン②:敵側にしかない仕様を軸にユーザー側を不利にする

 

 数値のインフレやなんかとは性質が違い、アクションゲームならこちらは攻撃動作の発生保障がなく被弾すると行動キャンセルされるが、敵側にはそれがない又は条件付きでキャンセルできるけど基本は無理といった所謂スーパーアーマーの仕様が代表格。

 またまたファイアーエムブレムを例にとるけど、所謂壊れスキルや特定の武器でないと攻撃・反撃不能な武器なんかもこれに該当する。無敵化とか使用回数無制限ワープとか。

 私としては昔の格闘ゲームのラスボスによく見られた高ダメージ、高ゲージ効率、少有利フレームの高性能技も嫌だったしタメ系の必殺技をタメずに使ってきたりといったものも嫌だった。でも、それ以上に無敵時間の長い攻撃やスーパーアーマーの仕様が原因で高難易度化しているアクションゲームは苦手かもしれない。

 ただ、この要因は①で書いたようなレベルデザインパターンよりもストレスは比較的軽い気がしている。それは通常の仕様に戻す手段は用意されていることが多く、それを手に入れる過程をシナリオ上に組み込んでそこをドラマティックに描写するなどしてシナリオの質向上にも使われたりするから。また、こちらをそのような状態にすることで勝確イベントなどが展開されることもあるから、意識的にクリアできない要因に直接結びつかない使い方をされていることが多い点もいい。

 

 

●パターン③:ゲームスピードを上げて思考猶予を奪うことでミスを誘発させる

 

 古くはマリオシリーズで用いられた手法で、制限時間内に特定の行動をとらなければ無敵アイテムの獲得がリレーできず1ミスが確定するとか、ステージ自体の制限時間が短めに設定されていて無駄行動が重なると制限時間内でのゴールができないといった難易度調整法。マリオシリーズでこれ系のステージに出くわしたときに大きなストレスを感じたことはないんだけど、KOF97やなんかで暴走庵や暴走レオナとのバトルでは割とストレスだった。一瞬で目の前に来るし、暴れに合わせて投げを仕込んできたりとにかくほかのキャラを相手するときよりも早いテンポでの対応を求められるから恐ろしい。

 音ゲーのノートの同時出現数や弾幕状のものの処理時に、違うボタンやホールドを1か所混ぜてくるとかのパターンも苦手でペルソナ4ダンシングオールナイトは最低難易度でやっていたにも拘らず何度か投げかけました(笑)

 このパターンも①に比べたら覚え要素多めでなんやかや対応自体が試行回数で解決できる、やれる感があるものが多いから不満点にはなりにくいかもしれない。ダンガンロンパシリーズのアクション最高難易度はこの方向性だとわかったので推理に集中できないため途中から最低に下げました。制作側は最高難易度が想定された仕様だって言ってたけど、本筋は真相究明でアクションじゃないから気持ちよく推理した内容ぶつけたいじゃない。

 

 

 

 ということで、①~③書いてきたけどわかった。私は①以外の要素はどうやら許容可能だと(笑)

 書いてる最中にどんどん、①以外のことを問題視していないしむしろ楽しんでることが分かってきてなんかこう自己理解が深まったというか、インターネットの普及もいいことばかりじゃないんだなとか気づきがいっぱいでした。書いてよかったわ。

 地味にロマンシングサガ リ・ユニバースのユーザーだったりするんだけど、追憶の幻闘場の仕様がまんま①タイプのレベルデザインの末期的な感じでちょっとストレス感じてたんよね。まあ、それでもまだ遊びますけどね( ´∀` )

 

 明日もいい日でありますように。