今日はGBサガシリーズの話、3回目を書いていくよ。前回までに箇条書きで書いてた内容の残りに関して1つずつ書いていく。残りの内容だけで記事にするほど堀下げられるかわからないけどね(笑)

 

・印象的なボスキャラデザイン

 

 3作共通して出現するアシュラを筆頭にとにかくデザインがいい。面白いのが、ゲームボーイのハード性能を考えたら絵の描画力やなんかは高いはずないのに、デザイン面がフィールドのグラフィックのイメージを崩さないもしくは、魔界塔士の4獣のようにそもそもそのままをフィールドに表示する形でインパクトある登場を演出することでより印象的に描いている。

 また、特に印象的なのが魔界塔士のラスボス『かみ』で、フィールドではシルクハットの男が、戦闘時は和風の法衣を身に纏った長髪の人間とも妖怪ともつかない、神秘的でありながら不気味でシンプルに恐ろしさを感じるデザインに仕上がっているのでその変化に衝撃を受けたプレイヤーは多かったんじゃないでしょうか。

 秘宝伝説のオーディン、ビーナス、アポロンや時空の覇者のミロク、フェンリル、ヨルムンガンドなんかも北欧神話や宗教説話なんかをベースにしっかりそれらしいデザインになっているから、ある時それらの伝承に触れたときにサガシリーズすごい作り込まれてるんだなって制作スタッフのこだわりにびっくりすることうけあいなんじゃないかなと思っている。

 

 

・シンプルだけど面白くわかりやすいシナリオ

 

 魔界塔士は世界の真ん中にある高くそびえる塔の頂上には楽園があるという伝承をもとにそれを目指す物語、秘宝伝説は母と自分を残して旅に出た父親を残していった秘宝を手掛かりに探す旅、時空の覇者は突如として現れた巨大な水瓶が世界を少しずつ水に沈めている現象を過去や未来に干渉しながら原因を突き止め打倒するといったストーリー。

 それぞれ紆余曲折あって目的を果たしてエンディングなんだけど、3作とも過程の中でも語りつくせないほど様々な人間ドラマがあるし、最終局面は当初の目的を考えたら必然性を残しつつも意外な展開となっていて、シンプルな目的の奥に必ずアッと驚く仕込みがしてある。

 よく語り草になっているのが秘宝伝説の終盤で発覚する重大な事実で、容赦なくネタバレすることが常となってる私のブログでもさすがにネタバレをためらうほど自身の目で確かめて欲しい内容だったりする。当時の取説から雑誌から攻略本から全てある常識を前提に話が進んでいたので、そこをいい意味で裏切ってきたのは本当に上手いというか脱帽でした。

 

 

・掘り下げが断片的で想像力を掻き立てられる設定

 

 例えば魔界塔士の『かくばくだん』を手に入れられる場所での手記とその内容から察せられる遺体とか、冒険者の記録風の文書が集められた本棚をはじめとして、画面に映る状況がテキストやその後の展開と合わせると最終的に意味が分かるゲームボーイの小さな液晶だからこそ、皆まで語らず、でも隅々まで歩くと意味が分かるといった視覚効果+αを前提に設定した内容がそれなり以上にシリーズ通して盛り込まれている。

 楽しみ尽くすには目立つものを追いかけるだけではダメというのが、攻略上でもシナリオ上でも仕込まれているのは本当に見事で素晴らしいと思う。

 

 

 ということで今日はこの辺で。今回でGBサガシリーズに関しては一旦終わる予定だけど、思い出したかのように続きを書くこともあるかもしれない。

 明日もいい日でありますように。