水曜日の続き、サガシリーズとりわけGBシリーズに絞ってここがすごいって思うところについて書きますよ。前回箇条書きで書いたけど時間の都合で深堀りしなかったのでその深堀りに関して順にご紹介。

 

 

①重火器のネーミング

 と書いたものの、重火器に限らず色々とネーミングセンスがずば抜けていい、個人的にそう思っています。

 現状著作権関係の都合でコレクション版では使えてないネーミングもあるんだけど、一番強烈なのは重火器の『かくばくだん』で個人的に最高にシビれたのはメカ系敵モンスターの『きどうせんし』(これが前述の著作権関係で差し替え食らったもの)。

 その他、『はどうほう』、『ひなわじゅう』、『レオパルト2』諸々とりわけ重火器系武器の名前はぶっ飛んでいて、小銃から戦車、果ては空想化学兵器や核兵器に至るまで網羅されている。火縄銃が自動小銃やマシンガンなんかよりも強く設定されていて、そこに『エクスカリバー』と『マサムネ』みたいに西洋武器より日本武器の方が強い設定になるという、当時のスクウェアでのトレンドというかファミコンのファイナルファンタジー作品暗黙のこだわりが密かに反映されてて、スクウェアらしさを表現できているところでポイントが高い。モンスターだと『はにわ』、『しゃちほこ』なんかもこの辺のトレンドが出てる気がするね。

 ちなみに『パンチ』、『キック』なんかの体術武器の中にも『じごくぐるま』って和風の武器があるよ。当時なんなのかわからなかったけど、柔道の技だってわかったときは大笑いした。

 その後、ロマンシングサガ以降になってくると様々なゲームで武器種という概念が浸透してきた都合で、ファイナルファンタジーも併せてキャラクターや職業やなんかに合わせて装備アイテムを縛っていくという表現方法を主流化するRPGが増え、日本びいきのトレンドもスクウェアのゲームから廃れていくことになる。寂しいけどゲームの表現方法の広がりの中で必然性が高いことなんだと思うから、それは歓迎していいものだったとは思う。

 

 

・マップの視覚誘導性や文字種の制限によるセリフ回し

 ゲームボーイの液晶サイズ上、最初に違うマップに入ってきたときに目を引くものを用意してそちらに誘導するのを結構多用していた印象がある。そのオブジェクトへのアプローチはシナリオへの没入感を生み出すテンポの良さを生み出す方向でとても優れた演出というところがまずすごい。そして本当にすごいのが、それを無視して探索しないと見つからないアイテムや要素が配置されていて、見えるものに飛びつくだけでは楽しみつくすことは出来ないといういい意味での意地悪さを仕込んでいるのが上手い。

 同質の要素としてまとめるけど、ひらがなとカタカナ(あと算用数字)みたいに使える文字種が限られていることによって表現できる文章が洗練されシンプルで伝わりやすい表現をされているから、場面場面でとても印象的なセリフを打たれている。

 総じて、ハード性能による制限が逆にゲームを面白く昇華していて、アイディア次第で制限ですら武器にできるという、今の時代のゲームにはない魅力になっている。

 

 

・BGMのクオリティ

 とにかく高い、としか言いようがない。とりわけ伊藤健司氏作曲のサガ2ボス戦用BGMの『死闘の果てに』が目立つけど、1~3でフルコーラス覚えてない曲の方が少ないぐらいに耳に残る楽曲が多い。

 これもハード性能が逆に追い風になっている要素に思うんだけど、本当にゲームの楽曲ってこうよなみたいな音色がとても趣深くてすごいので遊んで聴くも良し、楽曲だけで聴くも良し。今聴いても古く感じないものが本当に多いのでぜひゲームを遊ばない人にも楽しんでほしいと思う要素ですね。

 

 

さて、今日で締めるつもりだったけど日付変更が近いので今日はこの辺で。

結構書き始めたら止められないもんやね。楽しんで毎日書けていて自分でもびっくりです。

 

明日もいい日でありますように。