さて、前回で2話を終わらせたかったところだけど、もう1点話ときたい内容があるので今日も2話について書くよ(笑)

 

 今日のお題は担当検事の牙琉響也についてです。宝月茜について触れるとさらにもう数回書かないといけなくなる気がするので一旦保留。ここから毎話出てくるキャラクターだし、逆転裁判 蘇る逆転にも立ち返って深掘ると、少なくとも1回じゃ終われない気がするので2話の段階では触れないのが良さそうかなとも思う。何より過去作引っ張って語ると確実に逆転裁判4について語るという部分から確実に反らす自身があるw

 

 2話で担当検事として登場する牙琉響也は、1話の牙琉霧人の弟でガリューウェーブというバンドでミリオンヒットを飛ばすような大人気アーティストという側面も持っている。ジャラジャラ…もといチャラチャラした見た目とは裏腹に法廷戦術はロジカルかつ淡々としていて、今議論になっていることに何らかの疑問があれば勝敗にこだわらず実際に起きたことが何なのかを判明するまで突き詰める。逆転裁判2で御剣が遠回りの末にたどり着いた境地を当然のこととして身につけている程度に、法廷上の彼は誠実だったりする。逆転裁判5でどうやらそれは師の信条をしっかり受け継いで学んだということがわかるけど、それは本エピソード時点では分かりっこない設定なので一先ず置いておく。

 このキャラクターは前回話した通り、例に漏れず第一印象からは概ね逆転した本質を設定されたキャラクターなんだけど、同時に兄・霧人の信条と逆転しており、さらに情熱と理想を信条とする王泥喜くんとも逆転した絶妙な条件を満たしている。

 これを読んだ既プレイ勢はこう思うはず…じゃあ3話のあのお人よしっぷりは何なの?って。それはまたその時に話すけど、そこにはそこの必然性がある。

 

 彼の2話での役割は徹底してヒント屋といえる。おそらく真相は大方現場を見て把握しているけど調査上の証拠品や状況証拠的に、新人相手なら誤って有罪にしかねない(実際、滝太は誤認逮捕で拘束されている)ので、担当したのだろうと推察される。

 その証拠に、王泥喜くん視点では新事実発覚で驚いているのに、それら新事実に検察として都合の悪い事実が飛び出したぞといった動揺のリアクションが全くなく終始余裕ある態度だったりする。少なくとも、2話の議論内容や判決に不服ならば逆転裁判2の狩魔冥やシリーズおなじみの亜内検事たちのように悔しがったり、王泥喜くんへ嫌味の1つでも言っているだろうけど、完全敗北といったリアクションにならないのは既に真相に当たりがついていたのだという考察に、そんなに疑問に思うような要素はないんじゃないかと思う。というか、少なくとも2話に関してはそれで正解なんじゃないかな。

 

 つまり、牙琉響也の中で既に結論づいた真実に意外性はないので本エピソードにおける裁判は、誤りのない判決に被告人を導くための通過儀礼だった、ということになる。王泥喜くん目線でのこの事件の印象と見事に逆転した見解を牙琉響也は持っていたという面白い構図になっているということなんです。

 本エピソードにおいてはそうなんだけど、3話以降は彼の情の部分にゆさぶりをかける真相が仕掛けられているためどんどん新しい面が発掘されるし、その必然性もある程度見えてくるキャラクター造形をしている。

 

 さて、今日のところはこのぐらいで。書きたいことは定まっていたけどうまいこと筆が乗らなかったから、うまく伝わるといいなと思うけど、いまいちまとまってるか自信ないな(笑)

 

 明日もいい日でありますように。