元記事 

 

 

あの、

この手の話を聞くたびに、

京都の寺社観光は「うなぎ業界」みたいだなぁ、と思ってしまう。

 

年々高騰する「うなぎ」だけれども、

業界の売り上げ全体は何年も変化がない。

 

要するに、

手間は減って値段は上がってでいいことずくめだ。

 

この記事にある寺社も、

目の前には超高級旅館が京都市の特例制度「上質宿泊誘致制度」が利用されて、

本来であれば3000平方メートルのホテルしかつくれないところに、

倍の規模のホテルが建設されることになった。

 

 

 

これ、

誰か指摘しないのかな?

 

今ところ、

次は三菱地所が相国寺さんの北側に、

作る予定みたいだけれども、

京都観光の高額化を狙っているのかな?

 

https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000305/305167/pr.pdf

 

三菱の計画は上記。

 

審議会があって、

その中にハイアットリージェンシー大阪の支配人をしていたられた横山 健一郎氏の名前があるんだけれども、

正直、

ハイアットリージェンシー大阪にはいい思い出がない。

(内容は酷過ぎて書けない)

 

もっとふさわしい人がいるのではと思うが・・・。

 

いずれにしても、

まちづくりに企業の力を借りるのは、

いいことだと思う。

 

東京の森ビルさんとかね。

 

ただ、

市の行政として、

市長選なりでその政策の是非は市民に問うべきではないかな?

 

京都市内を超高額ホテル・旅館で埋め尽くすことが、

京都の町人文化を22世紀に残すことになるのかな?

と、いうことだ。

 

京都を寺社主体というけれども、

寺社は今で言えば、

NGOやNPOで、

中身は官職につけなかった公家の息子たちに職を与えるための組織に過ぎなかった。

 

まぁ、

そんな中でも独特の文化が形成されたのは公家社会の特質だと思うが、

彼らは消費すれど、

創造はしない。

 

江戸時代、

廃れたけどプライドだけ高い田舎町と江戸の落語家に貶された京都だけれども、

その京都を数世紀にわたってまもってきたのは、

京都の町衆であ。

 

もうすぐ祇園祭だけれども、

1990年代初頭、

祭りの主体である町衆の中には、

高齢化や後継者不足、

祭りの観光化で、

祇園祭自体を昔のまま続けられないのでは、

という危惧があった。

 

同じように、

京都人がやらない京都に、

正直に価値があるとは思えない。

 

あの馬鹿馬鹿しいほどに高いプライドと、

外からきた男にはかぎりなく優しく、

外から来た女に地獄のよう冷たい、

あの独特の価値観は、

今、思い返せば、

とても面白い。

 

世界は均質になる必要はない。

 

外資のホテルが価値ある寺社に隣接して営業するよりも、

京都人のやっている小規模の施設の方が価値があると支援することが、

京都市や寺社のやるべきことではないかなと思うんだが?