カレー探偵、やみちゃんです。
◆◆ カレー遠征 2017 初冬
帝都編(南インドとバングラを巡る)
https://ameblo.jp/yamikomon/entry-12337501629.html
歓楽街・錦糸町。
華やかな表通りとは裏腹に、南口の”丸井の裏側あたり”は意外にひっそりとしている。
3年前にここにバングラデシュ人によるバングデシュ人のための深夜型レストラン「アジアカレーハウス(ACH)」ができた。
それが今では半径100m内に4店舗もの”似たようなコンセプトの店”が集まる状況になっているという。。
”カレー細胞”こと、松さんによれば、こうだ。
・クシKhusi※閉店
・アジアンバングラカレーハウス Asian Bangla Curry House & Bar(ABC)
・バングラタンドーリ&バー Bangla Tandoori & Bar(BTB)
・バングラカレーハウスレストラン&バーBangla Curry House Restaurant & Bar(BCH)
素晴らしい。。
・アジアカレーハウス(ACH) 撮影:2017年12月17日
順に見ていこう。
まずはACH。
カウンターに5席しかない店内。
オープンは遅く、稼動は夜の礼拝が終わる19時以降だろうか。
私もこちらは2月に調査して随筆にまとめている。
この店の”日本人にこびないガチなバングラ料理”がカレークラスタ内で話題になり、「美味しくて本格的でボリュームがあって安い」とSNSなどを通じて人気が広がっていった。
いまではTVや雑誌の取材も入るそうで、益益、人気が高まっている。
ただし、オープン時間が遅いのと、カウンター5席しかないという問題点はどうしようもない部分がある。
・アジアンバングラカレーハウス(ABC) 撮影:2017年12月17日
その後、「クシ Khusi」が出来てすぐに閉店。
3つめに出来たのがこの店。
すし店の2階にある。
じつは、こちらも含めて後発組の店はいずれも「ACH」とは異なり、バングラ指数の低いインド風のグレービーカレーも扱っていて、より日本人向けの営業姿勢が見られる。
何も言わないと普通のインドカレーとナンのメニューを渡され、バングラ料理があることに気づかない客も多いと思われる。
ただし、この店の場合はメニューの隅っこに通称「バングラセット」(1000円)がしれっと載っていて、ヒントは提示されている。
分かる人だけがオーダーすればよい、とでも言いたげである。
ちなみに早い時間帯(18時前後)だったのでこの店もまだ開いていなかった。
・バングラタンドーリ&バー(BTB) 撮影:2017年12月17日
こちらは今年の1月にオープンしてもうすぐ1周年の店。
「クラブ・ワンナイト」の下、地下一階にある。
看板らしいものはこれだけ。
この店も19時から(朝の5時まで)の深夜型営業。
鍵がかかっていた。
またの機会に再訪したい。
・バングラカレーハウスレストラン&バー(BCH) 撮影:2017年12月17日
「バングラ・カレーハウス・レストラン&バー(BCH)」
(東京都墨田区江東橋3-3-8 タカヨビル 1F)
そして現時点で最も新しく、最も店名の長い店がこちら。
オープン日は2017年7月15日。
他店との差別化のためか、17時から営業中!
・店内風景
圧倒的なのは店の広さ!
他店が5~15人程度のキャパなのに対し、こちらは60席もある。
バングラパーティするならこちらでキマリだろう。
・メニュー(※一部)
例によってこの店もありふれたメニューが準備されている。
しかも、「バングラセット」存在のヒントも無し。
あくまでも深夜に同胞たちが食べにきたときに出すものとしての位置づけ。
やたらフレンドリーで笑顔なバングラデシュ人のスタッフが注文をとりにきたので訊いてみた。
「バングラセットはありますか?」
すると、表情がゆるくなり、ものすごくうれしそうに、
--- ありますよ、美味しいですよ、いま仕込みの終盤なんでもうちょい待ってください。
ゴゴゴゴゴ・・・
たしかに、私の耳には轟音が鳴り響いた。。
■バングラセットDX
・カブとチキンのカレー
・じゃがいもとマトンのカレー
・ダルカレー
・ワカサギのカレー
・ジャガイモとオクラのバジ
・ライス
・サラダ
(※日によってはカレーの数が1つ少ない1000円のこともあるようだ)
***
・カブとチキンのカレー
小食のひとならこれだけでも満足なぐらいのボリューム。
クリームやカシューナッツを使わないガチバングラ家庭料理。
(※油が分離するのはそのため)
これは素晴らしい。
・じゃがいもとマトンのカレー
マトンは骨付きではあったが骨がほとんどない可食部の多いところを出してくれた。
ほろほろマトンがとまらない。
・ダルカレー
優しいムングダル(緑豆むき割り)。
お椀入りが楽しい。
ベンガル人の恋人。
ちょっと塩が強く感じられた。
(※料理すべての中で気になったのはダルの塩分だけで、あとはすべてにおいて大満足)
・ワカサギのカレー
いつもはバングラデシュの魚を使うらしいが、この日は日本のワカサギを使ったとのこと。
これが最高に美味い。
内臓の苦味もたまらない。
・ジャガイモとオクラのバジ
こういう何でもない家庭料理がうれしい。
イミズスタン(富山県・射水市周辺)のコルカタ人がつくるバジともまた少し異なり、味わい深い。
同じベンガルでも西と東で味付けに差があるのだろうが、調査の母集団が小さすぎてはっきりとしたことは語れない私。
・ライス
日本米。
・サラダ
これは日本式。
・食べ方指南
ライスにワカサギやバジを乗っけて、、、
崩しながら豪快に手喰い!
ものすごい量と、どこまでもガチな、まさに”バングラバングラな夜”!!
・・・そのときスタッフに訊かれた。
--- まだお代わりありますよ! どれかよそいましょうか?
・・嗚呼、帝都!
嗚呼、錦糸町!
この店がいつまでこのスタイルでいけるのかは分からない。
ただ、一ついえることは、イミズスタンのことをすっかり忘れてしまう夜だった。
***
バングラカレーハウス レストラン&バー (南アジア料理(その他) / 錦糸町駅、住吉駅、菊川駅)
夜総合点-
***
※富山県のカレー界について22ページも取り上げられています。
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