イタリア・ワイン探訪(その15)カンパーニャ州「テヌータ・ヤンノ・ピーロ2016・ピエトラトルチャ」(イスキアDOC)

 

 最近気に入って買っているのがイスキア島のワイン。探策編第70回でも同じワイナリーのビアンコレッラという白ワインを飲んでいますが、今回は赤ワインです。

 2700円ほどするワイナリーの上級キュヴェで、「ピエディ・ロッソ」と「グアルナッチャ(グルナッシュ)」をメインに少量の「アリアニコ」がブレンドされています。

 マセラシオンを最低1週間以上行って、品種が持つ独特の荒いタンニンが出ないように注意深く抽出後、一部オーク樽で熟成、収穫後8か月頃にボトリングされます。

ヤ ンノ・ピーロ畑は海からほんの50mの場所で、温和な気候と常に風が吹き付ける関係で健康なブドウ果の栽培が容易、しかも赤い実の果実を思わせる複雑でアロマ豊かなブドウが収穫できるようです。

 海抜100m海向き、テラス式の畑に植密度1haあたりに6250株。毎年10月第一週目に収穫。栽培はコルドーネ・スペロナート仕立て。

 フォローしているアーティストの方の、ナポリからイスキア島にわたって観光されているブログ記事を見ながら飲んでると、現地に行った気分になって(笑)、異国情緒に浸れました。

 柔らかな飲み口で、濃厚ではありませんね。いろいろな料理に合いそうです。

 

 南アフリカの白ワインでは「シュナン・ブラン種」が多いですね。

 本ワインは「メイン・ブラハム」(2001年「南アフリカワイン業界の21世紀の新しい光」と言われた)ワイナリーが造っています。

 オーナーはヒーシー氏(リトル・スピリッツ=小さな魂)を意味する名前だそうで、女性弁護士として成功後の1989年にケープタウンでの都会生活を捨て、郊外のパールの土地を買いぶどうを栽培。

 2001年10月に「ブラハム・シラーズ99」をリリースし、いきなりパール地区のシラーズ大会で満場一致の金賞、同国最大のワイン大会「ヴァリタス大会」で銀賞を獲得し、たちまち国内外のホテル・レストラン・ワインショップから注文が殺到し、マスコミが注目。

 翌年の「ブラハム・シラーズ2000」も同大会で金賞を受賞、さらにカベルネ、ピノタージュ、シュナン・ブランもリリース。

 シュナン・ブランは、南アフリカ航空のファーストクラス&ビジネスクラスのワインリストに採用され、ピノタージュもロンドン国際ワイン大会で銅メダルを受賞。

 2003年には「南アフリカ最優秀ワイン醸造家」に選ばれ、更に2005年に、初ヴィンテージの「シラーズ1999」が、南アフリカ最大のネダバーグオークションに選出されるという快挙を成し遂げています。

今では彼女のワインは、世界の10ヶ国に輸出されていますが、どこでも手に入らない程の大人気の商品となっているそうですねえ。

 「たとえ貧しくても、女性でも努力すれば夢は実現出来ます。あきらめずに自分の夢に向かって努力してほしい」、「人々に(特に女性に)勇気を与えるワイン」として紹介しています。

 ワイナリーでは、少人数で小さな畑を管理し、少量限定生産で丁寧にワインを製造、ブッシュヴァイン仕立て(南アフリカの伝統的な仕立て方、ワイヤーを使わず樹をそのまま地面に立てる方法で、樹が自然に立っている状態。雨が少ない土地では、樹の背丈が低い方が根から吸いあげた水分を樹全体に効率よく行き渡らせることができる。また、南アフリカ特有の強風に耐えることができる)の採用や、有機肥料と灌漑は必要な時にのみ利用するなど、できるだけ人間の手を加えない、自然な形でぶどう栽培。

また複雑味を出す為、成熟度の違うブドウをブレンド。

 発酵は50%をフレンチオーク、50%をステンレスタンク。熟成も50%をフレンチオークで4ヶ月、50%をステンレスタンク。年産はわずか3600本。

 サクラアワード2017では2014Vtgでシルバーを獲得しています。

この品種は酸味があって、フレッシュかつフルーティですね。

暑い時期に飲むワインかな。

 

こう暑いと金剛山以外登る気しないですね、六甲なんて灼熱だもんね~