イタリア・ワイン探策(その20)トレンティーノ=アルト・アディジェ州「ピノ・ビアンコ・2021・ギルラン」(トレンティーノ=アルト・アディジェDOC)

 

 トレンティーノ=アルト・アディジェ州のワイナリー「ギルラン」の「ピノ・ビアンコ」です。

 散策編第39回で「キュヴェ・ビアンコ」を飲んでいますが、そちらは「ピノ・ビアンコ、シャルドネ、ソーヴィニョン、モスカート」の4種類のぶどうをブレンドしたもので、非常に複雑な感じがしました。

 

 本ワインは単一品種なので「ピノ・ビアンコ」の特色が素直に楽しめます。

「ピノ・ビアンコ」は世界各地で造られている白ブドウ品種で、「ピノ・ブラン」のイタリアでのシノニム(異呼称)ですね。

もともとは「ピノ・グリ」の変異種と言われており、控えめの香りに、やさしい酸味のワインが造られる事が多いようです。その控えめさから、ブレンドに使われる事も多く、世界各地で造られているため、シノニムもかなり多いですね~。

 おフランス・アルザスでは「クレヴネル」、オーストリアでは「ヴァイサー・ブルグンダー」など、他にもいっぱいあります。

2300円ほどの価格帯です。

 ワイナリー「ギルラン」は1923年設立の長い歴史を持つ大きな組合組織で、240ヘクタールもの広大な畑にはそれぞれの土壌に適した土着品種や国際品種が植えられ、数々の高品質なワインを造っており、主要ワインガイドでの評価も高いそうです。

 

 カリフォルニアのワインも大好きですが、今回はAVAロダイのジンファンデル「バーレスク・ジンファンデル2019ブティノ・アメリカ」です。

 カリフォルニアは、やはりナパやソノマが銘醸地として有名ですがAVAロダイはナパより内陸にある広大なブドウ産地で、「ジンファンデルの首都」と呼ばれるほどジンファンデルの生産量が多いのです。(イタリアではプリミティーヴォですね)

 ロダイはミネラル豊富な土壌で水はけがよく、朝霧の後に日差しが降り注ぎ、そして昼夜の寒暖差が大きいという理想的なテロワールで、砂質土壌のおかげで、ぶどうの樹の天敵フィロキセラ禍を逃れ、19世紀後半の古樹も多く残っているようです。

 カリフォルニアワインの父、ロバート・モンダヴィが育った場所としても知られています。

 本ワイン「バーレスク」は、ロダイの古樹から収穫したジンファンデルを、ステンレスタンクで醸造。

「バーレスク」の意味はウィキによると「有名な作品のスタイルや精神をカリカチュアしたり、その作品のテーマをこっけいに描く文学・戯曲、音楽のジャンル」となっており、当然ラベルにも表れています。そんなに良い意味ではなさそうですが、あえて自虐的に?名付けてるんですかね。

 この時期に普通に飲むには濃厚で厳しいので、万博夏祭りなるイベントが開催に合わせ、夕涼みと洒落込みました。

 

 太陽の塔は久しぶり、夜はライトアップされていて、昼間とはまた違った顔を見せてくれています。

 

 我々は広場でワイン宴会です。

 この前に炎天下のビアガーデンでビールやらチューハイ飲みながら餃子、唐揚げをくっているので、アテは少な目でしたが、コクのあるお味でゴクゴク飲めました(アルコール度数はままあるが・・)

 ゴクゴク飲んでいる連れさん~(笑)