イタリア・ワイン散策(その40)ピエモンテ州「ポーディオ・ポディウム・セッラエ・ランゲ・ネッビオーロ・テヌータ・カレッタ」(ランゲDOC)

 

 ネッビオーロ種と言えば、バローロ、バルバレスコと来るのですが、本ワインはネッビオーロ85%とバルベーラ種15%のブレンドです。

バローロ地区のネッビオーロとは違い、「砂質土壌主体でエレガンスに富んだロエロ地区のネッビオーロの優美さと、バルベーラの心地よい果実感のブレンドからなる、エレガンスに富んだ丸みのある心地よい味わい」とのことで期待が高まります。(入手価格は2300円程度)

 

 さて、やっぱりお肉(今回はハンバーグ)に合わせてみましょう。よくお伺いする「そむりえ亭」さんなんかは、熊肉の煮込み、蝦夷シカのソテーといったジビエにネッビオーロ(特にバローロ)を合わせますが、色彩は濃いルビー色で、飲んでみると意外に柔らかく繊細なタンニンですかね。夏場なんかは軽く冷やしても良さそうです。

 

 ポーディオという区画はロエロ伯爵が農園主にブドウの手入れをさせていた1467年より存在する歴史的な区画で、敷地内の収穫量の半分のブドウを領主に納めるのが通例だったそう(江戸時代かい!)

しかもこの区画に限ってはすべてのブドウを領主に納めることになっているため、非常に高品質なブドウが生まれる区画として認知されているそうな。(あこぎな領主なのか:笑) 

そのため領主のみが味わえるワインだったそう。

 

 さて本ワインですが、ワイナリーの醸造責任者パオロ・スカイオーラ氏いわく「1日中、陽が当たる南西向きで、非常にネッビオーロに適した畑です。2017年は暑い年で冬はほとんど雨が降りませんでした。春先は涼しかったのですが、夏にぐんと熱くなりました。標高の低いエリアはブドウが焼けてしまいましたが、幸いここは無事でした。寒暖の差もありワインにアロマが生まれました。ステンレスタンクで発酵、木樽でマロラクティック発酵。12ヶ月間、500リットルのトノーで熟成しています。ワインは、スパイスや甘いフルーツの香り。森の木の実のような赤い果実、熟成果実。モダンな造りですが、ストラクチャーのしっかりした、様々なお食事に合わせられるワインです」とのこと。

 

「テヌータ・カレッタ」の歴史は古く、設立は1467年のピエモンテ州ロエロ地区、ピオベージ・ダルバで、ピエモンテ州最古のワイナリーだそうです。

 カレッタの名前はケルト語の"CAR"(石)に由来しており、敷地内に大きな石膏があることから名づけられました。

所有する畑は約70ヘクタール、2014年に『ユネスコ世界遺産』に指定されたワイン生産地であるランゲ、ロエロ地区とモンフェッラート地区に広がり、バローロ地区の中心部にあるバローロ村の最も銘醸地で、近年(畑の価格に)非常に高値が付き、世界中から注目を集めるクリュ「バローロ・カンヌビ」で一番のシェアを誇る2.63haの畑を所有しています。

最も多く生産し最も多く販売している白ワインはロエロ地区アルネイス種の「カイエガ」と、単一畑のブドウで造る2つの赤ワイン、ドルチェット種「イル・パラッツォ」、バルベーラ種「ブリック・クエルチャ」、良い年だけ造る「バローロ・カンヌビ・リゼルヴァ」は僅か1260本程度のみボトリングでなかなか手に入らないようですね~。(2万円ほど)

 

 続いてはおフランス・ボルドーの「デスパーニュ・ベルヴュー2016」(1980円)

 ワイン漫画「神の雫」で取り上げられた「モン・ペラ」(前回紹介)で一躍有名になった、デスパーニュ一族(この漫画読んでないので知りませんけど:笑)の一人フランク・デスパーニュが造っているワイン。

AOCモンターニュ・サンテミリオンを中心にシャトーを所有し、おフランスのガイド誌「ギド・アシェット」でも注目されているそうな。

 そのフランク氏が2016年(最近ですなあ)からリリースしているワインで、モンターニュ・サンテミリオンの粘土石灰質土壌のメルロ種を100%使用、フレンチオーク樽で熟成させています。

 例によって受賞歴ですが、フランス国内コンクール、国際ワインコンクールあわせて5つの金メダルとの触れ込み。

・Concours de Bordeaux 金賞受賞

・70 MILLIONS DE DEGUSTATEURS 金賞受賞 91点

・SMR WINES INTERNATIONAL COMPETITION 金賞

・Vignerons Independants Concours 金賞受賞

・Globe Wine Competition 金賞受賞

 あまり参考になりませんわな(笑)

 

 さて、明日から九州鳥栖行って、博多出張ですが、こちらも思ったより寒そうですねえ~