イタリア・ワイン縦走(その99)ロンバルディア州「オルトレポ・パヴェーゼ・ボナルダ 2015マルティルデ」(オルトレポ・パヴェーゼDOC)
イタリア北部のロンバルディア州も随分とご無沙汰しております。縦走第6回、26回以来で、「ヴァルテッリーナ」を紹介していましたが、今回は自然派マルティルデが造る「ボナルダ種100%」いってみましょう。
1100年代頃からワインの生産を行っていたロヴェスカーラ地域では、「クロアティーナ種」とそこから派生した「ボナルダ種」発祥の地として知られています。
近隣のピエモンテ州、エミリア・ロマーニャ州では「バルベーラ種」や「ネッビオーロ種」に「ボナルダ種」をブレンドし、ワインにまろやかさを与えていますが、マルティルデは果実にフレッシュ感を与えるため樽を使っていません。
ぶどうは手摘収穫後プレス、除梗、果皮と共にステンレスタンクで2~3週間発酵し、果皮の色素やタンニンを抽出します。発酵後は空気に触れない様、別のタンクに移し、何度か澱引きを繰り返しながら翌年春まで熟成させます。あえて樽熟成はせず、春の終わりに半地下のセラーで瓶詰め熟成します。
うだうだ言ってないで、早速飲んでみましょう!
濃いルビー色をしていてクリーンなアロマに満ちたボナルダですが、今回も金剛山キャンプ場にて、事前にデカンタージュしてたら写真撮るの忘れた・・
アルコール度数は15%もあるので、テント泊でないと酔っぱらって厳しいです。
もちろんBBQに合わせてみましたが、2600円程度とは思えない最上のお味です。
タンニンはしっかりしてますが、ツンとせずまろやか、かなり甘い感じで、ハラミと焼肉のタレに良く合いました。姉妹品のバルベーラ種も買ってあるのでこちらも楽しみですね♪
ボナルダは「マルティルデ」があるロヴェスカーラ周辺の代表的なぶどうです。クロアティーナとも呼ばれ、この一帯では古くから栽培されている品種で、色が濃く、しっかりしたタンニンが感じられます。「マルティルデ」のボナルダは、平均樹齢15年前後、植栽密度は1ヘクタール当たり5000本です。深いルビー色、カシスやブラックベリーなど小さな果実の心地良い香りが広がります。柔らかな口当たりに続いて品種の特徴ともいえる力強いタンニンが口の中に広がり、強い収斂性を感じます。[猫ラベル]
ワイナリー「マルティルデ」は、ミラノから南に60キロメートルほど。
ロンバルディアでも南端に位置し、ロヴェスカーラの標高200メートルの小高い丘の頂にあります。ピエモンテ、リグーリア、エミリア・ロマーニャと州境を接するこのオルトレポ・パヴェーゼ地域は、1100年頃からブドウ栽培とワイン造りが行われていたとの記録が残っているそうな。
「マルティルデ」は約17ヘクタールの畑を所有し、約15ヘクタールに土着品種の「クロアティーナ、バルベーラ、マルヴァジア」などを栽培しています。1991年にファーストヴィンテージをリリースしていますが、栽培当初から有機農法を取り入れています。
畑も古く、一部には樹齢数十年の古樹が残っていますが、基本的に古樹は植え替えを進め、1ヘクタール当たり5000本の密度で樹齢3-14年程度の樹を植えています。
全てグイヨ方式(垣根方式)で仕立てられ、果実は1本当たり10房以下に剪定。土壌は粘土質が主体で少量の石灰質が交じり、果実味豊かな赤、ミネラル感を持った白ワインを生産しています。
さて、梅雨なのかなんなのかわからない天候ですが、やはり例年どおり海の日までは梅雨なんでしょう(笑)その後は灼熱の予報で登山も厳しくなってきます。信州あたりに逃げ込みたいです~