イタリア・ワイン縦走 (その6) ロンバルディア州「ヴァルテッリーナ・スーペリオーレ」

 

 ピエモンテ州からお隣のロンバルディア州に向かいましょう。州都は誰でも知ってる「ミラノ」です。イタリア北西部、スイスに接しています。非常に裕福な土地柄、有名なコモ湖など湖が多いですねえ。DOCGは5つあります。

 ロンバルディアと言えばDOCG「フランチャコルタ」、おフランスの「シャンパン」に対抗するスパークリングワインです。

 私も何度か飲んでいますが、シャンパン並みに高いので、お店にてグラスで飲む程度です。(このBlogによく登場する心斎橋「そむりえ亭」さんでよく頂きます)

 実は私はスパークリング系があまり好きでなく、飲んでも最初の1杯目ぐらいです。(「そむりえ亭」さんだと、料理に合わせて途中で出てきたりしますが・・)

 なので、スパークリング系は取り上げません。

 

 今回は第1-2回と同じ品種「ネッビオーロ」です。ロンバルディアでは「キアヴェンナスカ」と呼ばれます。(異呼称:シノニムと言われます)

DOCG「ヴァルテッリーナ・スーペリオーレ」、北端に位置しており、急斜面の段々畑で標高は315~900mもあります。

 「バローロと比べると力強さこそ劣るものの、芳醇な香りとミネラルに富んだ透明感ある味わいが素晴らしくより親しみやすいワイン」と言われるとおり、土地柄を舌で体感できる優れもののワインが造られています。

他にも「古来から続くこの地域特有の製法・陰干しブドウで造るDOCG「スフォルツァート(スフルサート)」は、まさに"ネッビオーロのアマローネ"」と言うべき絶品と言えましょう。(次回以降のご紹介)

 

うだうだ言ってないで、早速飲んでみましょう~

今回飲むのも「高級品は除外してお安く、おいしいものだけを厳選していきます!」に従い、

DOCG「マゼール・ヴァルテッリーナ・スーペリオーレ」生産者はニーノ・ネグリ。約3000円です。

「マゼール」(方言で「美味しい、素晴らしい」)はヴァルテッリーナの標高600~700m、厳選した南向きの斜面のキアヴェンナスカから造られています、20%遅めに収穫したブドウで造ったワインをブレンドするそうです(収穫年によって変わる)。

 キアヴェンナスカはタンニンが繊細で厚みがあると表現されるとおり、しっかりした飲み口になめらかなのどごしって感じです。タンニンモバローロやバルバレスコ等、ピエモンテのネッビオーロより優しめです、色はルビーレッドでやや青みがかってる感じですかね。

 

 

今回も金剛山キャンプ場で飲んでみました、もちろんBBQです。

牛肉はもちろん、イカ、タコにも合いますよ~♪(そちらは「連れ」さんの記事で!)

 

 

ワインうんちくコーナー。

 最近、田村正和さんがお亡くなりになった関係で「古畑任三郎」を改めて見る機会がありました。私の年代だと「完全に刑事コロンボのパクリだな~」と感じる人も多いかと思います。刑事コロンボもBSプレミアムで全話(なんと69作!)再放送中なのですが、ワイン好きにはたまらないお話が、1974年放送第19回の「別れのワイン」なのです。

 視聴者が選ぶ「ベスト20」の堂々第1位に輝く名作でもあります!

 ワイン造りの情熱を捧げる主人公が、ワイナリーを売却しようとする異母弟を殺してしまうストーリーなのですが、随所にワインが登場します。詳細はネタばれになるので口外できませんが、コロンボが犯人を罠にかける終盤から続くラストシーンがもう最高なのです。美味しいワインを飲んだ後って余韻がずっと残るのですが、このラストシーンもずっと余韻が残ります。傑作です!

 古畑任三郎もコロンボと同じようなキャラで、追い詰めた犯人と最後に余韻を残すところも全く同じ(笑)改めて刑事コロンボ・シリーズの偉大さを感じてしまいました。

ちなみに、英国最高の女流探偵小説作家、アガサ・クリスティーのポアロ・シリーズも全話再放送中ですのでお見逃しなく。ただしイギリスって国にはワインはないわ、食事はまずいわってボロカスです。ベルギー人であるポアロに言わせるのが面白いです(笑)

 

 続いてはカリフォルニアから、「ボーグル・ヴィンヤード」というワイナリーの「プティ・シラー」品種、2300円です。昔。このワイナリーの「ファントム」って言うカベルネ・ソーヴィニオン種を飲んだのがおいしくて、買ってみました。

 アメリカンオーク樽で12ヶ月熟成だけあって、どっしり、がっつり、濃厚なアロマ、私の好きな甘みもあって、とっても美味しいです。これはお肉に合わせるしかないですね。

 世界でも最もプティ・シラーを生産しているワイナリーでもあります。