夜話2370 坂本繁二郎の川村護市論 | 善知鳥吉左の八女夜話

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夜話2370 坂本繁二郎の川村護市論 


 

たまりにたまった各種資料の整理をしていたら、1990(昭45)年の11月29日から12月4 日までの間元久留米井筒屋で催された「川村護市画展の目録が出て来た。

 

護市さんの店の名を執って「天ぷら護市」とし、当時の久留米画壇では著名な画家だった。

 


 

 

その目録に坂本繁二郎は次のような川村論を書いていた。

 

 

 

「川村君の画歴は、青稲會結成よりずっと以前より続いて居るものであるが、君の画境は色調・具象・抽象・タッチの性格、それがずっと一貫された強い君自信の本質的ものを意味されるもので、それが安易な纏まりを許さぬ積極性と、厳しき意志が想像される君自身の実力の為に、却って用意な纏まらぬ永年の苦労、家業の傍ら遂行される其の事情も思合わされて、私は君の画境が纏まる時期に、希望と注意にずっとひかれて居たものであるが厳しき意志が想像される君自身の実力の為に、容易に纏まりを許さぬ積極性と、厳しき意志が想像される其の事情も思い合わされて、私は君の画境が纏まる時期を、希望と注意に、ずっと引かれて居たものであるが、最近の君の新作に接する機会を得て久敷待たれて居たものが、遂に君は是までの難関を克服されたと思われる印象を受け、之からの君の歩みが一層期待される思いをして居るものである。」