夜話786 名作複刻版ごらんあれ
下の写真『吾輩は猫である』が全巻三冊で80円。
ホントのこと。
二十年ほど前この手の複刻版が世に出た。
購入した者はなつかしいと飾るため。つまり戦中派が購入した。
戦後は無縁に近い。
これらの名作は文庫さえ売れないので中小都市の書店にはない。
拙は懐かしさもあるが、まず胸打たれるのは旧かなづかいの内容と素敵な装丁。紙質・活字・装丁など初版本をそっくり複刻したもの。
つまり第ニ版ということ。読書には皮膚感覚の高度のたのしみがある。今はやりの「電子書籍」派はその「高度」が理解できまい。
某古書店に久しぶりに出掛たところ全品80円の大安売り。
みごとな装丁をお目にかけよう。
宮澤賢治注文の多い料理店 石川啄木 一握の砂 北原白秋 邪宗門
毎日一冊読む覚悟。そこで遠吠えしたのは例の紅雨亭老人。
「だれだったかな『本は読むものではなく 保存するもの』とおっしゃった方は。貴公ではなかったかなー。しかしそれにしても安い買い物だつたな。その『三四郎』はおれに回せ
夏目漱石 吾輩は猫である 上中下
カット 筑後ジュニア展受賞 福島小二年奥田まさや ひるやすみ
杉山子どもの絵の教室 0943-22-2259