雨夫が食べず、話さなくなってから、10日目。

2023年2月22日

この話はわたし的には本当に衝撃で悲しく、書くことを躊躇しましたが、

 

脳腫瘍の人の症状として「こういうこともあるよ」とお伝えするべきだと思ったので、包み隠さず書きます。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

夫はこの日も仕事を休み、リビングで何も話さず食べずゴロゴロとしていたが、夜は早めにベッドへ向かった。

 

22時ごろ、物音がしたので様子を見にベッドのある二階へ。

 

部屋に近づくにつれ、猛烈な匂いがするガーン

 

 

 

なんだなんだ?!?!  と、部屋に入ると夫がベッド脇でうろうろしている。

 

下に茶色いものと水たまりが見えた。しかも、結構な量。。。

 

 

 

一瞬何が何だかわからなかったガーン

 

すると夫が申し訳なさそうな顔で、手をドアの方へ向けて部屋の外へ私を促す。

 

 

 

この時、夫は何を思っていたのだろう。胸が張り裂けるえーん

 

 

 

私はあえて落ち着いた明るい声で「ちょっと間に合わなかった?大丈夫!タオル持ってくるね!」と言って

 

掃除に必要なものをかき集め、二階へ急いだ。

 

幸いなことに娘は自室、息子は1階のこたつで寝てしまっていたので、この騒動は知らない。

 

 

まず夫の手を濡れタオルで拭いてあげた。

 

その後はビニール手袋をつけた手で汚物を拾いビニール袋へ。

 

片手でウェットティッシュを持ち床をふきふきしながら、もう片方の手で夫がどこかに行ってしまわないよう

 

ギュッと手を握っていた。

 

 

 

どのような経緯で便と尿をしてしまったのかは、わからない。

 

間に合わなかったのか、トイレの場所がわからなかったのか、、、

 

夫の自尊心を損なわないよう、「大丈夫だよー」と何度も言いながらなるべく平静を装って片付ける。

 

 

 

一通り拭いたあと、消臭剤を部屋中にまいた。

 

その後、夫をお風呂に連れて行った。

 

お風呂の入り方ももちろんわからない。服を脱がせてあげて、身体を洗ってあげた。

 

夫だもの。汚いとか臭いとか何も感じなかった。

 

とにかく夫の不安や不快を、一刻も早く取り除いてあげたかった。

 

 

 

夫の表情は、、、 うつろといえばうつろ。普通といえば普通。

 

うろたえるでもなく、どこかあどけない子どものような表情。

 

夫が何を考えていたかはわからない。

 

(この半年後、こんなことは序の口で、壮絶な在宅介護が始まるとはこの時はまだ知らない、、、)

 

 

 

 

部屋も身体もスッキリしたあとは、またベッドですぐに寝てくれたので、この件は一件落着。

 

長くて不安で落ち着かない1日が、やっと終わった。