ケツ出しスーツゾンビ 『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 死霊創世記』 | 蝦夷☆オブ・ザ・デッド

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蝦夷の片田舎より分析しない掘り下げない脱力バカレビューをお届け(ホラー多めほぼネタバレ)

墓石で頭を打つヒロインの兄が気になります 
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<あらすじ>
母の墓参りの途中、バーバラと兄のジョニーは生ける屍に襲われた。
兄ジョニーは妹をかばい、死亡。
恐怖と絶望の中、バーバラは近くの民家に助けを求める。
しかし、民家やその周辺にも、生ける屍が徘徊していた!
ピンチに陥るバーバラだが、そこへ黒人青年のベンが助けに入る。
そして、その民家には次第に生ける屍から逃れてきた人々(若いカップル、中年夫婦と大怪我を負ったその娘)が集まり、共に立てこもる。
外部との連絡手段がない絶望的な状況下、周囲は既に無数の生ける屍の群れに取り囲まれていた。
バーバラたちは民家にあったテレビの報道を通して、甦った死者たちが生きた人間を食い殺していることを知り、なんとか脱出しようと試みるが・・・

<レビュー>
特殊メイクのトム・サビーニが監督で、ロメロさんとタッグを組んだ作品。

ヨーシヨシヨシヨシ・・・   
ロメロさん。心なしか畑正憲チック?
ヨーシヨシヨシヨシ・・・・

真剣な作品ですが、ちゃんと笑いドコロありです。
冒頭でバーバラ(ヒロイン)を襲ってくる墓場ゾンビ、A面(表)は葬式スーツですが、B面(裏)は・・・

チラケツ   

ケツ出とるやないか!!!

おぼっちゃまくんの省エネスーツみたいです。
ヒロインがキャーキャー騒いでるのが違う意味のように思えてきます。
あと、バーバラの兄がゾンビに襲われるんですが、もみ合っているうちに墓石に脳天直撃セガサターン!

ゴイーン!   
ゴイーン!(死亡確実)

物語のラスト付近で、この兄はゾンビとなり始末されてトラックの荷台に乗せられてますが、
ゾンビに噛まれる直前に多分、墓石に殺されていたんじゃないでしょうか。
それほどひどいぶつかりようです。
勿論、本物の石にぶつかってるわけじゃないんでしょうけど、マジメに痛そうな音がします。
役者さんって大変なんだなとつくづく感じた瞬間でした。

その後、バーバラを助ける黒人青年ベン登場


 
あっ・・・キャンディマン。

私の大好きなトニー・トッドの登場です。
この役柄はリーダーシップを取る黒人青年で、多少強引でワンマンなんですが、随所に感じられるジェントルぶりがステキです。
震えているバーバラにさっと上着をかけてあげる。
一緒に立てこもる仲間が知人の死体を見なくて済むように、あらかじめ布で覆っておく心遣い。
危険な場所はまず自分が一番乗りですが、基本的に
女性にはやっぱりレディーファースト。
こんな状況下でこんな気配り出来る人、実際はいないでしょう。
彼には最後まで生きていて欲しかったです。
(補足:キャンディマン)
トニー・トッド、案山子男2とか出てる場合じゃないです・・・

ネルシャツ=農家   
チェックのネルシャツ、イヤッ!

ヒロインバーバラの豹変ぶりにも注目です。
物語の始めでは、昔の授業参観のお母さんみたいなファッションで登場したバーバラですが、ゾンビに襲われ経験を積む度に、カスタマイズされていきます。
遂にはタンクトップにパンツ、編み上げブーツ、そして肩にはウィンチェスター斜め掛け。
女コマンドーの誕生です。
ウィンチェスターと言えば、「ショーン・オブ・ザ・デッド」  の中の、主人公がいつも飲んだくれてるバーの名前もウィンチェスターですね。
どこで戦闘訓練を受けたか知りませんが、かなりの命中率で銃を放つバーバラ。
子どもや恋人がいて守るものがあるならいざ知らず、単独で急に強くなりすぎた感が強い彼女ですが、見ていてちょっとスカッとします。

この映画の見どころは、ゾンビのチラケツだけではありません。
やはり、お約束ながら、テンパった人間のやらかす事でしょう。
民家に立てこもるメンバーの中に、3人家族がいます。
オヤジ、奥さん、ゾンビに噛まれて負傷した娘です。
このオヤジがもうめちゃくちゃ腹立つほどのクソオヤジで、奥さんを怒鳴りつけ殴り、トニーー・トッドとも喧嘩しまくりです。
自分からは何もしないくせに、とかく、自分のペースで支配したがる。
挙句の果てに、ゾンビ化した娘をトニーに撃たれ、逆上してトニーを撃ちます。
あろうことか、
ゾンビだらけの中の、生きた人間殺し。
最後、このDVオヤジはかなり卑劣な手で生き残りますが、キレたバーバラに呆気なく射殺されます。
観ている人のほとんどは「こいつは殺されてもしゃーないわ。むしろ死ね」と思うに違いありません。

助かったよハハハ・・・ハ!?   
「助かったぜ!HAHAHAHAHAHAHA・・・・・・HA!?」
ズキューン!・・・チーン(死亡)。

結果論ですが、全員が一致団結すれば助かる道は充分にありました。
トニー・トッドがあれだけ駄々をこねて入らなかった地下室のドアは、結局最後まで無事で破られませんでした。
バーバラが「彼ら(ゾンビ)はとてもゆっくりだわ。なんとかすり抜けていけるかも知れない」と言った通り、彼女はゾンビの間をかいくぐって生き残りました。
外に出ていかずに最後に屋根裏にこもったDVオヤジは生き残りました(その後あっさりバーバラに射殺されるけど)
あれだけ探していた給油所の鍵は、結局、最初にDVオヤジが篭った地下室にありました。
トニー・トッドが駄々をこねず、更にDVオヤジが鍵を探す協力さえしていれば、今ごろは全員が車で脱出できていたかも知れません。

ラストで、ゾンビ狩りをして楽しむ人々を見てバーバラが一言
「わたしたちこそがゾンビだわ」

ゾンビ狩り   
水を得た魚のようにゾンビたちを狩り始める人間。
ゾンビもかつては人間でした。

生きている人間こそ、ある意味ゾンビよりも怖い怪物なんでしょうね。

<超主観的評価>
ストーリー★★★★★ スリル★★★ テンポ★★★ バカ★★ グロ★★★
総合★★
★★★


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