妹の結婚③(しかもバレンタインに)
前回までのあらすじ。
「妹の結婚が決まったyamawata。
しかし、家族とのコミュニケーションがうまく取れていない事が発覚したのだ!」
12月に妹1の婚約者と、妹1+婚約者+私で会う事になった。
東京のレストランで会った彼は、私よりも数歳年上。
何となく、しゃべりが上手くないかな?とも思ったが、
公務員という職種のせいもあるのかもしれない。
しかし、真面目そうな人で好感を持った。
何より、妹1を大事にする事をちゃんと言ってくれたのが嬉しかった。
私は、家族からハブられていたことも忘れ、ニコニコ顔で家に帰った。
そんなこんなで昨年末。
実家に帰ると、様子がおかしかった。
妹1がずっと泣いているのだ。何故?
まあ、後で分かったのだが、単なるマリッジブルーだったようだ。
妹1は元々実家暮らし。
それが、結婚が決まって、婚約者の家に入り浸るようになったらしい。
そこで今までやったことのない洗濯や掃除、食事などを作っていたのはいいが、
急な生活の変化で、思考が混乱したようだ。
結婚して本当にやっていけるのか不安になったらしい。
馬鹿め。
妹1は昔から、そういう事に突っ走るきらいがある。
大体、実家暮らしの娘は結婚が決まったら、
相手の家には泊まったりせずに、
実家にいて、親とじっくり話すべきである。
親は結婚までの間に夫婦としての経験や、
嫁としての心構えなんかを教えたがっているのだ。
人生の中でも一番、濃密に親から教われる時間を、むざむざ捨てるとは。
妹1(泣きっぱなし)と話す。
「もうよく分かんない。お父さんとかお母さんもグチグチいってくるし」
その親のグチグチとやらは私も聴いている。
母「最初から、上手く行くわけないんだから。○○君(婚約者)は、
ゆっくり上手になればいいよって言ってくれてるんでしょ?」
父「泣いているだけで、解決することなんてないんだよ」
明らかに小言ではない。教育だ。
しかもかなり低い、基本的レベルの。
親はオロオロしていたが、なんてことはない。
「飯食って、泣けば治るだろう」
といい、年始に東京に戻った。
まあ、雰囲気的には最悪な松の内だった。
その後、親から連絡があり(どうやら、ちゃんとコミュニケーションが取れるようになったらしい)
「妹1がようやく治ったよ」との事。
気苦労をかけさせやがって。
妹の結婚②(しかもバレンタインに)
前回のあらすじ。
「妹の結婚が決まったyamawata。
しかし、親族の食事会などからハブられていることが発覚したのだ!」
とりあえず、結婚することになった妹1の方に連絡した。
私「兄ちゃんだ。なんでも結婚するそうだが・・・。」
妹1「えっー!何で知ってんの?分かった!○○(妹2
)が言ったんでしょ!」
私「その通り。しかし、問題はそんな事じゃない。兄ちゃんを抜いて食事会をし・・・」
妹1「何で言うんだろー!お兄ちゃんには内緒にしとこって言ってたのにー!」
私「内緒?」
妹1「そうだよ。お母さんもお兄ちゃんに伝えるのは直前でいいって。」
・・・。親め。
電話を母に代ってもらう。
私「なんでも、妹1が結婚するそうだが。」
母「ああ!ごめんね。言うのを忘れてたわ。つい、この前に決まったからゴタゴタしてて。」
ふむ。なるほど。それなら仕方ない。
最後に妹1に電話を代わってもらう。
私「良かったな。兄ちゃんは嬉しいぞ。ところでいつ結婚が決まったんだ?」
妹1「うん。今年の7月。」
注:この電話は10月時点のものです。
どうやら私は、家族とのコミュニケーションがうまく行っていないのではないか。
そして、2か月が過ぎ、12月となった。
妹及び親からは、その間、何の連絡もなかった。
妹1の結婚前に、一度くらいは婚約者に会っておきたい。
このままだと、本当に結婚式まで会う機会がないと思った私は、妹1に連絡した。
私「○○(妹1)の婚約者に会ってみたいんだが・・・」
すると妹1は、
妹1「そうだよね。じゃあ今度会う時間を作るよ。やっぱり会いたいよね、
この前、○○(婚約者)を、お爺ちゃんちの集まりの時に連れてって、
親戚皆にあいさつしたんだよ。」
親戚皆?
私「親戚って、従兄弟とか?」と聞くと、
妹1「うん。○○おじさん(祖父の弟の息子=5親等)とか」
そんな遠縁まで!私はまだ会ってないのに!
どうやら私は、家族とのコミュニケーションがうまく行っていないのではないか。
妹の結婚①(しかもバレンタインに)
ふと思い出したが、来週の土曜日はバレンタインデーである。
私は基本的にクリスマスやバレンタインデーは、
自らが仏教徒であることを再確認する日と考えているので、
別に関係のない話である。
しかし、今年は違う。
実は、妹がバレンタインデーに結婚するのだ。
兄たる私よりも早めに結婚するとは・・・。
この結婚の話は突然であった。
私には実家に住んでる妹が2人いて、
今回結婚するのは上の方の妹1の方だが、
始めに連絡があったのは、下の方の妹2の方からだった。
昨年の10月頃、妹2から急に電話があった。
妹2「あっ!もしもし。兄ちゃん?あのさあ。
兄ちゃんって来年のバレンタイン暇だよね?」
突然の挑戦的電話。
私は冷静を装い、妹2に答えた。
私「・・・ああ。暇ですが。何か?」
妹2「あのさあ。姉ちゃん(妹1)が結婚するんだよ。
結婚詐欺じゃないよ。本当だよ。来年のバレンタインに。」
ほう。妹1も28歳だし、そんなもんだろう。まあ目出度い。
私「そうか!そりゃあ目出度いな!相手はどんな人なんだい?」
妹2は色々と妹1の婚約者の人となりを話してくれた。
公務員をしている、真面目な感じの人らしい。
良かった。出来の悪い妹だったが、ちゃんとした人に逢えたんだな。
私は祝福の気持ちで一杯だった。
私「なるほどな。結婚式を楽しみにしてるよ。
ところで、結婚するっていうと、その前に双方親族集まっての食事会とか、
色々あるだろう?その時にはちゃんと呼んでくれれば、
兄ちゃん仕事を休んでも行ってやるからな。」
妹2「ああ。大丈夫。親族紹介とか全部済んだから。」
済んだ?私抜きで?全部?
(続く)
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