全国・講師オーディション2015ファイナリストの岡崎かつひろ氏の初著作。
著者は、業務コンサルティング、飲食店、会議室、旅行事業など幅広くビジネス展開している経営者でもあります。
人生というゲームのルールが変わったと著者はいいます。
これまでは勉強していい大学に入り、大企業に入ることで成功できる時代でしたが、今後はそうでもない。
今後は、特定の企業に依存せず、どこに行っても通用するよう自分の力を高めていく必要がある。
これを著者は「自分を安売りしない生き方」としています。
また、お金に関しても今後は生涯現役が基本になるとの見方が一般的です。これまでの定年退職し、豊かな老後というプランは
もし毎月5万円を貯金し、それを30年間継続したら1800万円たまる。
これを借りに老後20年で消費しようとしたら月にわずか75000円である。
では、自分を安売りしないためには何を大切にすればいいのか。
以下に簡単にまとめました。
◆日本に会社は450万社ある
サルの捕まえ方はちょうどリング1個が入る穴にリンゴを入れること。サルはその穴に手を入れ、たった1つのリンゴが手放せずに捕まる。
会社も同じ。ほかに450万社あるのだ。この1社でなきゃだめ、のこだわりがあなたの自由を奪う。
一つの会社にしがみつくよりも、どこへ行ってもやっていける力を身に着けるほうが、はるかに安全。
◆魅力ある人が大切にする3原則
・言い訳をしない
・人のせいにしない
・人に華を持たせる
いいわけするくらいならユーモアのある笑いに変えたほうがまだましと著者は言う。遅刻常習犯の友人の遅刻理由「持病の仮病が悪化しまして…」には思わず笑ってしまった。
◆結果にコミットする
やりたいかやりたくないかはどうでもいい。
結果にコミットすることが大切。
中途半端な人間ほど個性を気にする。
成功するためには将来の理想に正直になることが大切!
そうすればやるべきことはおのずと見えてくる。
筋トレマニアなら、おいしいものが好きなのでなく、筋肉になりそうなものが好き、とそこまでいって本物。
やりたいことではなく、やる価値があることに注力せよ。
◆目標は達成して当たり前の基準
目標を確実に達成するためには以下の3つが重要。
・スピード
・仕事の量
・仲間
スピード。
著者の岡崎氏はソフトバンクで月100時間残業をしていた時代に、圧倒的な仕事スピードを身に着けたという。
2割の完成度のたたき台を素早く作って確認する「クイック&ダーティ」と呼ばれるやり方をすると、結果として手戻りが減る。2割の完成度だと思っていたら意外とそのまま通ることもある。
また、タスクの順序をつける時間がもったいないので、タスクには優先順位はつけず、上からこなしていけ。
量。
量こなす中からでしか仕事の質は生まれない。
少ない量では忘れてしまうことも、集中して一気にやると覚えることができる。未熟なうちは目標をわかりやすいものに絞って確実に身に着けること。
仲間。
高い基準を達成するためには同じ基準の仲間を探し、ともに高め合うことが大事。初めのうちは罰則をつけて自分を鼓舞するのもよい。
◆安売りしない先にある人生とは
アイスランドで町中で打ち上げられる花火に囲まれながら年越しをしたり、ロシアの軍用機で宇宙(成層圏)に行ったりという夢もかなえられるようになるという。
ちなみに、ロシアの軍用機で音速を超えて成層圏に行くツアーは250万円。
月々10万円貯めれば2年で行ける、という表現は思わず安い!と思いました。
◆まとめ
本書は、結構ざっくばらんに書かれているのがよいです。
例えば、経営者は著作の中で、人間的な成長が大事というが、実際にはどんな経営者だって初めは稼ぐことに必死で、人としての在り方などはあとから考えているケースがほとんど、と著者は言います。
確かにそうだなと思うと同時に、これいっちゃって良いのかとも思いました。
「稼ぎたいなら、まずは稼ぐことに一生懸命になり、その中で壁にぶつかり課題を改善し自分を成長させろ。まず動け。そしてうまくいっている人との違いを埋めていけ。」
というメッセージが本書を読むと確かに伝わってきます。
動きだしたい人にオススメ。
◆参考記事(続編情報)
Amazon:自分を安売りするのは〝いますぐ″やめなさい。