なんて大層な題ですが、たかがパンピーのおっさんがいろいろネットで調べた結果のまとめです。

奥が深いようで、そうでもなく、シンプルではあるけど正解がない世界って感じ?

さっぱりわからんですよねw

まあ、でもそんな感じです。

端的に言えば「工業製品」と「芸術品」の違いみたいな感じ?

では頑張って書いてみます。長いです。

 

まず、PUの作り、音質の関係の全ての回答がこのサイトにありました↓

 

 

 

永久保存版じゃないですかね?

このサイトの内容は後日別途書こうと思います。

とにかくいろんな要素が絡み合って音質を決めてるってこと。

 

例えば巻き方にしても、同じ巻き数でも緩く巻いた場合ときつく巻いた場合では音質に差が出るということです。

キツく巻いた場合はワイヤー間の距離が縮まり(絶縁コーティングが薄いのと同じで)静電容量が増えて暖かい音に(高音が抑制される)、副作用として高いテンションで巻いてる間にワイヤーが伸びてしまい抵抗値が上がる=音が太くなる可能性があるようです。

 

 

あと磁石の種類や強さ、ワイヤーの巻き方(太鼓型等)、PUの高さ・太さ、そして温度も音質に影響します。

つまり「何がPUの音を決めてるのか?」って表題の答えは「ない」です。

つか全て?w

などという、ふざけた結論で終わりではありません。

続けます。

 

もう少し整理すると、まず「音ってなに?」ってとこを考えないといけないです。

音を決めてるのは、大きさ高さ、そして音色の3つです。音響学ではそれぞれ音圧音高音色というみたいです。

例えば同じ大きさ(音圧)で同じA音(音高)を男性と女性が発声したら男女聞き分けられますよね?

その違いが音色です。

 

以前書いたブログで

 

 

後半、色になぞらえてぐだぐだ書いてますが、要するに音色のことです。

詳しくはこちら↓

 

 

つまりですね、楽器(音声を含む)の音を構成する周波数成分、とくに倍音がどのような強さ、分布で含まれるかが音色を決定してるわけです。

先のブログで紹介した動画で「ボディ材は音色に関係ない」という実験結果をご紹介しましたが、そこで一つだけ盲点があるんじゃないかと最近気がつきました。それは「ポッティングの有無」です。

先日ポッティングについてシリーズで書きましたが

 

 

この最後の回でポッティングの有無がビンテージの音色に影響しているのではないかという仮説を立てました。

つまりですね、ポッティングしてないとコイルがルーズでマイク化して、ボディ含む他の、いわゆるギターの鳴りの振動も拾ってるんじゃないかと。

ポッティングでガチガチに固めたPUだと、もう単純に弦の振動を正確にインダクタンスに落とすだけの装置になるので、ボディ材の影響を感じさせないのではないかと思うのです。

ま、ギター全体の振動が弦を伝わって多少はPUに落ちるんでしょうけど、弦で表現できるレベルではないでしょうから耳で明確に聞き分けられる差ではないのではないですかね。

すなわちポッティングしてないPUこそ、そのギターの音色を忠実に再現してるのではないか。ということです。

 

でですね、ここまで述べたようなことはPUメーカーは当然100も承知な上で研究開発&製造してます。

それなのになぜオリジナルPAF積んだバーストやPre-CBSのストラトの音が再現できないのかって話。

もちろんマテリアルや製造方法(工作機械まで!)を全く同じにして作ってますが、そのまんまあの音にならないのです。

こちらに ThroBak 社のPAFクローンとオリジナル PAF 搭載の 1958 Les Paulの比較動画があります。

明らかにオリジナルの方が明るく抜けがいいです。

 

 

そこはやはり何10年も弾かれてきた木材とPUのなせるわざです、と言ってしまえば元も子もないので焦点をPUに絞ります。

ちなみに ThroBak は Gibson の工場から払い下げられた当時のワインディング工作機械で製造してます。つまりほぼ当時と同じ作りです。

なのに違いが出るのはなぜ?ってとこなんですが、僕的結論はこうです。

 

偶然良いのができたからー

 

身も蓋もなくて、ドーモスイマセン…

つまりですね、当時の工作機械で巻いたもののなかで偶然いい音がでるやつができちゃったってことなんじゃないかと。

それが好まれて伝わってる。いわゆる自然選択説的なもの。

例えば工業製品としての器と陶芸品としての器って違いますよね。

陶芸家がよくいう「自分は土のなりたい形の手伝いをしてるだけだ」ってやつ。

同じデザイン仕様の器を作ったとして、工業製品は画一的に設計通りものができますが、陶芸家が作ったものは仕上がりの造形は自身すら予想してない、結果芸術品ができる。

それと同じような気がします。

 

ポイントをまとめるとですね、

・音質はPUの製造方法である程度制御できる

・アンポッティングならギター本来の音色を拾える可能性がある

・そのギターに合った良い倍音成分を出す個体が偶然できる

 

て、感じでしょうか。まとまってないかな。

まあ、ビンテージストラトの音求めるなら SSL-1 にすれば近いだろうし、PAFを求めるなら ThroBak 社にすればいいのではないかと思います。

ただしそこには倍音成分を構成するボディやパーツを含んだ鳴りの影響もあるんで、大枚叩いて残念な結果になる可能性もあります。

 

まあ、良い音って人それぞれの感じ方だし、高いギターや見た目がいいとプラシーボ効果もあるんで、売り文句やネットレビューに惑わされず自分のいいと思う音を追求すればそれで良いかと。

ただ、音の傾向としては上記の情報が役立つと思います。

 

で、結局ピックアップの何が音を決めてるのか?という問いへの答えは、上記「全て」ということになります。

やっぱりふざけた結論になっちゃいましたw

 

以上です。