「壊れる可能性のあるものはすべて壊れた」 | へっぴりごし

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つれづれなるままに・・・

井戸端談義のネタにでも

誤字脱字が多いのは、年のせいにします。w

【InDeep】記事より↓↓

 

 

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51.6年の景気循環サイクルとまったく適合している

今は 2024年ですけれど、この数日…まあ今日もですが、日本や世界の株式市場や債権市場は狂乱の極みとなっています

 

これらの混乱を見ていまして、興味深く思いましたのは、以前、米国の金融・地政学サイクルのアナリストであるマーティン・アームストロングさんという方の、

「 51.6年の景気循環サイクル」

について書いたことがあるのですが、それがそのまま現れている感じなのです。

 

これについては、「大量飢餓の時代…」という過去記事の前半のほうでふれています。

でね(なれなれしいのかよ)、20世紀から計算していくと、これは日本の場合ですけれど、

「ピッタリそのサイクルに当てはまっている」

のです。

 

起点をどこにするかは難しいですが、日本でいいますと、たとえば、1920年に「戦後恐慌」というものが勃発します。

「戦後恐慌」より

1920年3月に起こった戦後恐慌は、第一次世界大戦からの過剰生産が原因である。日本経済は、戦後なおも好景気が続いていたが、ここにいたってヨーロッパ列強が生産市場に完全復帰し、日本の輸出が一転不振となって余剰生産物が大量に発生、株価が半分から3分の1に大暴落した4月から7月にかけては、株価暴落を受けて銀行の取り付け騒ぎが続出し、169行におよんだ

戦後恐慌

 

それでまあ、51.6年という単位もやや面倒ですので、アームストロングさんの主張するサイクルを大雑把に「 52年周期」としてみますと、1920年から 52年後は、1972年です。

その時には、以下のようなことが起きていました。

2022年3月のZAIの記事より

…1970年代の株式市場のパフォーマンスは悲惨で、特にグロース株は恐ろしい暴落を演じました。石油株や金鉱株といった「インフレで恩恵をこうむるセクター」だけが上ったのです。

1973年に限って言えば、コモディティ価格の高騰で石油株や金鉱株が大相場になりました。

しかし、高インフレが引き起こした不景気によって、1974年に弱気相場が一層ひどくなると、石油株や金鉱株ですら値を消し、1929年の「暗黒の木曜日」以来となる最悪の“何を買っても儲からない相場”となったのです。

diamond.jp

 

そして、この 1972年から 52年後というと、「今でしょ」ということになるのです。2024年ですね。

 

1970年代の場合は、本格的に株式市場が機能しなくなり始めたのは、1974年になってからのようですが、1972年からセクターによっては、暴落に次ぐ暴落を演じていたようです。

 

そして、それから 52年サイクルを過ぎた年のこの数日間の「異常」を見ていますと、

「 52年サイクルごとにおきる恒例の事態が始まった」

のかもしれません。

 

本番はずっと後かもしれないですが、しかし、始まったことには、始まったと

 

今起きていることについて、米国の著名な作家であるジェームズ・ハワード・クンストラーという方が、自らのブログに書いていました。

なかなか印象的でしたので、まずご紹介したいと思います。小説なども書いている作家の方だけに、言い回しで難しい部分はあります。

 

ここからです。
 


そして突然、物事は変化する

And Suddenly Things Change
James Howard Kunstler 2024/08/05

 

あなたたちが叩かれるのを待ち望んでいた、わが国の頭に 2×4 の板が突き刺さったようだ。どうやら今、それが降りかかっている。

 

2008年にも激しく突き刺さったが、そのときには、大した印象は残さなかった。これらの人物のことを覚えている人は今では少ないだろうが、その後、ハンク・ポールソン財務長官とベン・バーナンキ FRB 議長が緊急部隊のようにやって来て、銀行にコカインとヘロインの点滴スピードボールを注入した

 

つまり、実際には存在しない「お金」(それは別名「流動性」という名の幻覚資本だ)であり、そのチームは何年もそれを続けてきた。

 

そして、ジャネット・イエレン氏とその仲間たちは、国家債務がアメリカの将来を台無しにするまで、終わりのないゼロ金利政策を続けた。

 

そしてジェローム・パウエル氏は、この破滅のループから抜け出す方法があるかのように装った。そして、2019年9月にレポ市場の痙攣が起こり、市場はひどくパニックに陥り、そして、コロナウイルスとロックダウン経済で世界中が閉鎖された。

 

それ以来はすべては「待つだけ」のゲームだった

 

しかし、待ち時間は終わった。壊れる可能性のあるものはすべて壊れている。株式市場、債券市場、デリバティブの銀河、そして決して守られないであろうあれやこれやへの賭け。

 

次は銀行だ。金(ゴールド)と銀は今のところ必死に持ちこたえているが、それは実際に価値があるからだ。

 

(そして、金と銀には価値があるので、価値が急落している他のものの証拠金を補うために、最終的にいくらか売却されるだろう。しかし、他の多くのもののようにゼロになることはなく、より強くなって戻ってくるはずだ)

 

2008年から 2009年のような展開にはならないことはご存じだろう。当局は策略も偽札も使い果たした。緊急金利引き下げを試みることはできるが、実際に起こっていることを変えることはできない

 

つまり、人間が作り所有するあらゆるものの壮大な再評価となる。その多くは価値を失い、かなりの価値は元々価値がなかったために完全に失われる。

 

不気味な落とし穴は、この荒々しく恐ろしいプロセスの中で、特定の悪意のある無節操な当事者が、緩みつつある多くのもの、つまり担保の残り、実物、商品、施設、不動産、動産、美術品、そしてもちろん、生産の現実とまだ関係のあるあらゆる証券を奪おうとする試みがあるということだ。

 

これにより、現在の政治コメディ、特に民主党の状況は、はっきりと終焉を迎えることになる。彼らは、崩壊した金融システムが残した経済的惨事の責任を負わされることになるだろう。

 

彼らは何年もの間、あらゆる数字、あらゆる指標、あらゆるいわゆる「政策」について嘘をつき続けてきた

 

カマラ・ハリス氏は笑いながらこの状況を切り抜けるつもりはないだろう。

 

彼女が党の候補者であり続ける可能性は低い。彼女は、我が国を首尾一貫して効果的に統治できなかった過去の膨大な失敗について話すことすらできない。そして、この大失態をいまだに空虚に主宰している「ジョー・バイデン」が、無能な副大統領のために第 25代大統領を退けることができるのも、同様に難しい。

 

むしろ、次の党大会は必死で血みどろの集団闘争となり、他の誰かがよろめきながら抜け出して、望みのない大義のために選挙運動をするふりをすることになるだろう。ヒラリー氏は、この恐ろしいショーでの役割を辞退するかもしれない。

 

さて、私は東部時間の夜明け前にこの記事を書き始めた。国際日付変更線を越えたアジアでの出来事は、大惨事だった。

 

ヨーロッパは大きな打撃を受けたが、壊滅的ではなかった。ウォール街のワンダーボーイズがここでの出血を止めることができるかもしれないが、先物取引の数字は確かに厳しいようだ。米国市場が反応したら、後で戻ってきて、状況についていくつかの見解を追加する。

 

ああ、第三次世界大戦が今日始まる予定であることに気付いた人もいるかもしれない。興味深い時代だ。そして私は今週休暇を取る予定だ。


 

ここまでです。

 

最後にあります「第三次世界大戦が今日始まる予定で…」は、一昨日だったか、米国の国務長官が「24~ 48時間以内にイランがイスラエルに攻撃をおこなう」とした見解からのものだと思います。現時点では、イランの大規模な攻撃が起きたという報告はないです。

 

この方の言うほど壊滅的な状況に陥ろうとしているのかどうかは定かではないですが、昨年、「最初は徐々に、次に突然すべてが崩壊する」という記事で、スイスでゴールドの資産管理をおこなう企業の CEO の方の文章を取り上げたことがありました。この方もまた、今度の金融危機は、

「すべてが崩壊する」

というものになると断言しています。

 

信用サイクルの最終段階では、以下のようなことが、連鎖的に起きるとも述べていました。

- 崩壊につながる通貨の下落
- ハイパーインフレにつながる高インフレ
- 食料とエネルギーの不足
- 債務崩壊につながる債務不履行
- 実質ベースのバブル資産(株、債券、不動産)の崩壊
- 金融システムの破綻
- 政治的および社会的混乱 – 内戦
- 地政学的問題
- 西側の崩壊と東と南の台頭

 

1920年代や 1970年代では、市場の一時的な動揺から市場全体へと、そして実際の経済に影響が出るまでは、1年とか 2年かかっていたわけですから、今すぐ何がどう変化するということではありません。

 

それでも、この数日は、その最初のキーポイントだとは思います。

 

先ほどのクンストラーさんが幻覚資本と呼んでいたものに含まれる、あらゆるものの崩壊の最初の序章なのだと認識します。