”2024年1-3月期経済成長率「対前期比▲0.5%」を受け” ~三橋貴明氏のブログより~ | へっぴりごし

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つれづれなるままに・・・

井戸端談義のネタにでも

誤字脱字が多いのは、年のせいにします。w

 


時局2024年6月号に連載「三橋貴明の経世論 第86回 財務省の詐欺統計」が掲載されました

 2024年1-3月期の経済成長率が発表になりました。


 予想通り、実質GDPはマイナス成長。対前期比▲0.5%


 物価上昇の影響で、名目GDPは対前期比+0.1%。


 寄与度をみると、実質値は内需・外需ともにマイナスで、名目値は内需はプラス、外需はマイナス。

実質GDPは年2・0%減…24年1~3月期、2四半期ぶりマイナス成長
 内閣府が16日発表した2024年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は23年10~12月期に比べて0・5%減だった。このペースが1年間続くと仮定した年率換算では2・0%減で、2四半期ぶりのマイナス成長となった。』

 

 

 細かく見てみましょう。まずは国内需要は4四半期連続で対前期比マイナス(▲0.2)対前年比ではありません。


 毎四半期、前の四半期よりんも内需が減少している状況なのです。(以下、数字は全て対前期比)


・民間最終消費支出 ▲0.7
・民間住宅 ▲2.5
・民間企業設備 ▲0.8
・政府最終消費支出 +0.2
・公的固定資本形成 +3.1


 珍しく官需は増えているのですが、民需の減り方が半端なく、全体ではマイナスになってしまいました。


 外需は、輸出が▲5と、4四半期ぶりにマイナスになりました。控除項目である輸入は▲3.4。いずれにせよ「振るっていない」という表現が適切でしょうか。


 23年度の経済成長率は、1.2%とプラス化はしています。但し、内需は▲0.2%。輸出増と輸入「減」により、全体でプラスになっています。


 いずれにせよ、内需の停滞を明確に示しているわけです。


 この状況で、「デフレ脱却」などと言えるはずがない。とはいえ、それを「政治的」にやりかねないのが、現在の日本政府です。
 

 恐らく、今回のマイナス成長も「なかったこと」にしようとするでしょう。突っ込まれたら、

「株価は上昇している!」

 と、叫んで誤魔化す。

 

 「現実」と「自分の政治的理想(あるいは妄想)」との間に乖離が産まれると、そこを口先で、あるいは荒唐無稽なレトリックでごまかす。


 残念ながら、戦後日本の自民党政治の「伝統」なのです。


 せめて、正直に話して欲しい。ダメならダメで仕方がないので、原因を分析し、政策を変えて欲しい。


 こんな当たり前のことすら実現しないわけですから、結局のところ、必要なのは次の選挙における自民党の敗北(できれば、議席150くらいにまで減らして欲しい)、という結論にならざるを得ないのですよ。
 

「必要なのは選挙における自民党の敗北だ」