”自民党「島根敗北」後の政局と経済” ~三橋貴明氏のブログより~ | へっぴりごし

へっぴりごし

つれづれなるままに・・・

井戸端談義のネタにでも

誤字脱字が多いのは、年のせいにします。w

 

 さて、4月28日の衆院補選は、立憲民主が全勝するという結果になりました。島根一区でも、自民党は敗北。
 

 「保守王国」島根一区で自民党が負けることは、まあ、誰にでも予想がついたでしょうが、わたくしが注目していたのは票差です。亀井候補は、錦織候補に、おおよそ6対4の票差を付けて勝った。僅差、ではなく、完全勝利だった。


 これで、岸田総理による早期解散の「芽」は摘まれた、と考えて構わないでしょう(などと、わたくしが予想すると、大抵は外れますが)。


 そして、9月の総裁選挙で、岸田総理が勝つ芽もなくなった。自民党としては、9月まで引っ張り、なりふり構わず「総選挙に勝てる総裁」を立てようとするでしょう。


 ズバリ、「自民党初の女性総裁」「日本初の女性首相」を狙ってくると予想します(などと、わたくしが予想すると、大抵は外れますが)。


 さて、昨日の続きです。


 現在の円安は、長年続く(特に、コロナ禍の際の)財務省主導の緊縮財政によるものです

【G7諸国の政府の債務残高(2018年=1)の推移】

 


http://mtdata.jp/data_89.html#G7

 コロナ禍においてすら、碌に財政赤字を拡大しなかった日本は、その後の経済状況(※インフレ率)で欧米に差を付けられ、金利を上げられず、
「日米金利差が開く」
 という為替市場の思惑が、ドル高円安を引き起こした
のです。結果的に、輸入物価指数が高止まりし、コストプッシュ型インフレが続いている。

【日本の輸入物価指数(2020年=100)】

 


http://mtdata.jp/data_89.html#yunyuubukka

 ここの「基本」を押さえない限り、100%間違います。というか、そんなに難しい話?


 いずれにせよ、データが証明している通り、緊縮財政が続く限り、日本のコストプッシュ型インフレは終わらず、実質賃金は下落し続けることになる


 解決策は、もちろん消費税廃止に代表される「政府による強制的な物価引下げ」なのですが、岸田内閣が消費税に手を出す可能性は低いでしょう。


 今後、岸田内閣は「政治資金改革」のやったふりに走るでしょうが、それで内閣や自民党の支持率が回復することは、まずありません。何しろ、結局、パーティ券キックバックの裏金が「何に使われたのか?」について、全くわかっていない(公にできないということでしょ)。
 

 

 問題は、このタイミングで「骨太の方針2024」の議論が始まることです。レームダック化した内閣は、財務省の言われるがままの緊縮目標を設定する可能性が高い。


 昨年の骨太の方針2023は、完全に財務省の勝利でした。結果的にどうなったのか。2024年度一般会計予算は、物価が上昇している状況でありながら、「削減」される事態になったのです。


◆ 令和五年度予算(歳出) 114.4兆円
◆ 令和六年度予算(歳出) 112.6兆円


 順番が逆ではないのですよ。六年度予算の歳出の方が1.8兆円少ない。物価上昇期にも関わらず、予算を減らした。途轍もない緊縮予算になってしまいました。


 分かりやすく書くと、物価が上がっているにも関わらず、お母さんからお小遣いを減らされたお父さんです。厳しさが分かるでしょ?


 このタイミングで、与党の国会議員たちの政治力が小さくなってしまった。


 ここで、野党が「国民を救う」政策で一致してくれれば、希望が産まれます。すなわち、消費税の廃止です


 ところが、勝利した立憲民主党の首脳部は緊縮色で染まってしまっている


 胃が痛くなるような展開が続くでしょう。とにもかくにも、緊縮派を批判し、積極派を推していくしかありません。もちろん、与野党の区分なく。 
 

「緊縮財政派を批判し、積極財政派を推せ!」