筑後の四代目畳屋、波動畳職人、
近本秀明です。
今回も古くからのイグサの薬効について、「イグサのすべて」のなかから
ご紹介します。
イグサが江戸時代に薬草としてポピュラーに使われていた証拠があります。
東京都文京区白山に『小石川植物園』(正式には『東京大学大学院理学系研
究科附属植物園』)という日本最古の植物園があります。
ここは五代将軍徳川綱吉の別邸であり、小石川御殿ともよばれた小石川薬園を
源としています。
ハ代将軍徳川吉宗の時代に、幕府が設置した無料の医療施設として有名な
『小石川養成所』があったところであり、ここではイグサが植物標本として
栽培されていました。
これは小石川植物園に現存するイグサです。
江戸時代に書かれた多くの書物にイグサの薬効が記述されていることを考えると、
小石川養成所でもイグサを漢方薬として治療に使っていたとも大いに考えられます。
庶民のあいだで信じられていたイグサの効能
一、膀胱炎、尿道炎に一日10g程度煎じて飲用する。
二、排尿痛があるときにはこれに同量の干し柿を加えて煎服すると良い。
三、むくみにも同様に煎じて服用する
と良い。
四、不眠症に良い。一日20g服用すると良い。
五、切り傷、出血、打撲にイグサを噛み潰したものを塗布すると症状が改善
される。
六、水腫の治療として、一回に1.5~3g服用すると良い。
七、乾燥させた茎を3~4g煎じて飲むと利尿作用がある。
八、黒焼きは小児の夜泣き防止効果がある。
日本では古くより、『畳の原料としてのイグサ』だけでなく、多くの薬効がある
『薬草』として広く認知されていました。
今では、ほとんど聞かないことですがイグサにはすごい力があったんですね~。
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