「素麺」という文字が初見されたのは室町初期の文献。
そうめんの起源には諸説あり、奈良時代に唐から輸入されたお菓子「索餅」がそうめんの始まりとする説もあります。
そうめん作りが本格的に始まったのは鎌倉時代。中国より新しい製麺方法が伝来しました。
鎌倉時代から室町時代にかけて、製麺方法に改良が加えられ、江戸時代になると品質の良い小麦が生産されるようになり、そうめん作りは盛んになります。
この時代に、「三輪そうめん」や「揖保乃糸」という現在でも親しまれる名品が生まれました。
歴史はおよそ400年、小豆島そうめんの始まり
小豆島でそうめんがつくられるようになったのは、今からおよそ400年前。
小豆島池田村の島民が大和の三輪(奈良県)に立ち寄った際に、そうめんの製造技術を学び、小豆島に持ち帰ったのが始まりです。
そうめんは、冬の農閑期に家族の労力だけで生産できることから、小豆島に広がりました。
小豆島には、小麦の栽培に適した気候や瀬戸内海の塩、そうめん作りに必要なごま油が豊富にとれるなど、そうめん作りに最適な気候風土があります。
この環境で生まれた小豆島産手延べそうめんは、奈良県「三輪そうめん」、兵庫県「揖保乃糸」に並ぶ日本三大素麺の一つとなりました。
麺類にはうどんやラーメンなど、人気の食品がたくさんあります。
麺類の中でも冷やしたそうめんは、さっぱりとした味わいから、夏の暑い日や食が細くなったときの食材として重宝されています。
また、そうめんはほかの麺類に比べて、たんぱく質を多く含んでいるので栄養豊富。夏バテして食が細くなったときは、栄養補給に冷やしたそうめんがおすすめです。
そうめんはめんつゆにつけて食べる以外にも、だし汁で煮詰めてにゅうめんとして食べることができます。
そうめんを使って和風や洋風、中華などにアレンジした料理もたくさんつくれます。
流しそうめんといった食べ方ができるのも、そうめんの魅力ですね。
そうめんは、鎌倉時代や室町時代は宮中や寺社内で高級食品として扱われていました。
そんな歴史を持つそうめんは、いまではお中元の定番に選ばれています。
小豆島が生んだ名産品!小豆島手延べそうめん
そうめんの作り方には、機械麺と手延べそうめんの2種類があります。
ここでは、小豆島の名産品・手延べそうめんの魅力を紹介していきます。
小豆島では、オリーブ、醤油、佃煮、ごま油に並ぶ特産品として、手延べそうめんの製麺が盛んに行われています。
手延べそうめんとは、麺を延ばす工程で油を塗って延ばしたそうめんのことをいいます。
通常の手延べそうめんでは菜種油を使いますが、小豆島の手延べそうめんは、100%純正の天然胡麻油を使います。
胡麻油を使うことで、そうめんの酸化は抑えられ、通常のそうめん作りで行う油臭さを取り除く工程は必要なくなります。
また胡麻油を使うことで、小豆島の手延べそうめんは黄身がかった色となります。
胡麻油が特産品の小豆島だからこそ、生まれたそうめんですね。
そんな小豆島の手延べそうめんは、インターネットより通販で購入することができます。
小豆島手延素麺協同組合が販売する「島の光」は極寒製麺で有名。
このブランドの、黒帯で束ねた手延べそうめんは高級限定品です。
木箱で包装されており、贈答品としておすすめの一品です。