これは、吸血の際、抗凝血作用物質(血が凝固することを防止するため)を含んだ唾液を注入され、この唾液によってアレルギー反応を起こすためです。
しかし、蚊の被害で最も恐ろしいのは蚊に刺されることにより、感染症に感染することです。
蚊が媒介する感染症として日本では日本脳炎が知られています。
ペットの病気としてフィラリア、海外ではマラリア、デング熱、ウエストナイル熱などがあります。
日本脳炎は豚を宿主としてコガタアカイエカが媒介する感染症で、豚を隔離しコガタアカイエカを駆除することで沈静化し、最近では患者数は年間数名程度になりました。
最近、感染症が大きく取り上げられたのは、2014年8月に約60年ぶりに国内での感染が確認されたデング熱です。
その後、相次いで日本各地で発症する人が現れ、立ち入り禁止区域の拡大、イベント中止といった社会問題となりました。
また、近年アメリカ全土を恐怖に陥れているウエストナイル熱は170種以上の鳥を宿主とし、43種以上の蚊が関与しており、感染の拡大を防ぐのは不可能です。
航空機などの交通機関による日本への侵入も懸念されています。
もっとも大切なことは、蚊に刺されないことです。