三角チーズ。 | 女浪士 あずみ

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日本にほど近い西アジアで早くからチーズ文化が発祥していたこともあり、日本のチーズの歴史は意外なことにずいぶんと古くまでさかのぼることができます。

モンゴルのチーズ「ウルム」に似た「正蘇」という乳製品に関する記録が、650年頃の『涅槃経』や『右官史記』という古文書、奈良の平城京宮遺跡、長屋親王邸跡から発見されています。

蘇の作り方は、6世紀頃に伝来した仏教とともに、中国や朝鮮からの使節や酪農技術を身につけた渡来民によって伝来したものと考えられています。

蘇は、平安時代には不老長寿・強精に効くと考えられていたため、現在のローヤル・ゼリー以上に貴重な食品として貴族階級で独占されていたようです。

そのため、皇族や大臣の大餐の儀式兼宴会などには欠かせないものでしたが、武家時代に移るとともに、作られなくなってしまったようです。

日本での本格的なチーズ作りは、明治8年に北海道開拓庁、七重勧業試験場で練乳とチーズを試作したのが始まりと言われています。

次いで、明治37年には函館のトラピスチヌ修道院がチーズを製造。昭和3年には、北海道製酪販売組合連合会(現在の雪印メグミルク株式会社)がチーズの試作を開始し、翌年の昭和4年には4930ポンドのブリックチーズを製造、ピメントを加えてスプレッドタイプにしてびん入りで発売しました。

その後、昭和7年には北海道の遠浅地区にチーズ専門工場を設立して本格的な生産を開始し、昭和9年にはプロセスチーズ450gを発売したのですが、当時の生産量はわずか20~30トン足らずでした。