私の菜園の隣では、完全無肥料・無農薬米を栽培され16年目の水田があります。
栽培を始められたころ除草が大変、ボランティア家族も加わって作業されていました。
私も農薬を使わない栽培を目指していたので、声をかけるようになり、そのうち豊作で
食べきれない野菜を差し上げるようになり、モミガラをいただくようになりました。
少し収穫したコメを分けていただけないか頼んだところ、この米は重度のアトピー症や
化学物質過敏症などで、農薬や化学肥料を使った米を食べられない人たちのために
栽培されていると知りました。
収穫量は通常の半分採れれば良い方で、3割以下のことも珍しくなく、手間暇かけても
採れないので、希望される量を提供できない現状も聞きました。
農薬を使った新しい水田を借りても、残留農薬が5年間は残り渡せないこと、除草を
手伝っていたのは、その患者の家族だったと初めて知りました。
いかに除草作業が大変か、通常の2割しか収穫できない現状も見守ってきましたが、
5年を過ぎると収穫量が増えるそうで、それまで忍耐の栽培と話されていました。
その頃は、ジャンボタニシなんて見かけることもありません。
( 7月25日 撮影 )
無農薬栽培の研修に参加したとき、ジャンボタニシを活用した農法を知り、その農法を
話しました。
そのときの講習を投稿したのは…↓をclick
初めのころはジャンボタニシが繁殖して稲を食べられ、最悪の収穫量だったこともあり、
食べられた苗のところを再度、田植えされたり試行錯誤が続きました。
その経過も何度か投稿していますが、今では生える雑草も無く、1度の田植えでも
食べられる苗も少なくなり、肥料や農薬を使った水田より豊作です。
ジャンボタニシの死骸や糞が肥料になっているようで、水が濁っていることが多いです。
田植えは通常より1カ月ほど遅く植え、苗が長く伸びないようにしないと、伸びすぎて
稲の重みで倒れてしまいます。
今では、肥料を使った隣の水田より、明らかに稲株が色濃く育っています。
豊作すぎて台風が接近しないのに、株が倒れて刈取りが本当に大変になりました。
そのときの投稿は、↓をclick
この農法が広がれば、無農薬で安全な米を食べられるのに…と、いつも思います。
過去の水田と比べ、生える雑草はほとんどなくなりました。
ジャンボタニシに食べられた株もありますが、それよりはるかに、稲穂は重く垂れます。
今年も、穂が垂れるころにも、また投稿したいと思います。
わが家の水田も今では無償で貸すようになりましたが、驚いたことに貸した翌年から
ミズスマシなどの水中昆虫が見られるようになったことです。
貸した水田は50年以上、農薬を使わず畑として使用していましたが…水中昆虫の復活
はすごいことです。
この農法が少しでも広がるように、とくにジャンボタニシ被害で困っている農家の目に
触れるようにと願っています。
タニシを駆除するのに農薬を使うことは今は禁止、駆除にも限界がありますが、活用
することで新たな道は広がるはずです。
多く採れるようになって、私も無農薬米をいただけるようになり、こんな実験もしました。
参考に、下の実験結果もご覧ください。(↓をclick)
今年も、ジャンボタニシの食害実験…開始!