ペーパーバック① | 矢的竜のひこね発掘

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ご当地在住の作家が彦根の今昔を掘り起こします。

大恩ある先輩から電話があり、「昨年発売したという電子書籍を読みたいが、デジタル機器は扱い慣れていないので実際上は難しい」、との心の内を打ち明けられた。

 

実はキンドル本と称する電子書籍を2冊刊行したところで、ペーパーバックと称される書籍版もあることを知り、それにチャレンジしたことがある。

だが、それに関する手順があまりにも煩雑でうまく運ばず、途中で放り出したままにしていたのである。

 

自分としても、電子書籍ではなく書物として残したい。そういう気持ちは捨てきれていなかったので、再挑戦することにした。

 

原稿はある。表紙の絵もある。されど、そのままでは使えない。印刷に適したフォーマットに変換することが先ず第一段階。

 

前回の挫折は KDP (キンドル出版)のマニュアルが解りにくいためだったということを踏まえ、今回はネットに載っているユーチューブを参考にすることにした。いくつかの中から三本立ての構成になったものを選んだ。

 

三本立ての一番目は原稿編。ワードの原稿をペーパーバックのフォーマット、つまり PDF に変換するプロセスだ。30分くらいの映像だが、一度見たくらいでは頭に入らない。三回、四回と繰り返し見ながら、途中で一時停止してはメモを取る。

そのメモを見ながら、パソコンのワード画面に戻って作業に移るのだが、この過程もままならない。

 

これまで長年、小説の原稿はワードで書いてきたが、手書きでなく画面に文字を並べるという作業に過ぎない。難しい漢字にルビ(ふりがな)を付ける程度と言ってもよい。

 

だが書籍の印刷に使う原稿はそれでは済まない。版型、活字の大きさ、フォント(字体)、上下左右の余白を決めなければならない。それを適切に押さえなければ、間抜けな本ができあがる。はたして最初の校正刷りは見事に失敗に終わってしまった。

 

私が参考にしたユーチューブは横書、週刊誌サイズの本を作った例だった。それをそっくり真似たわけではない。サイズも余白もフォントも自分なりに設定してワード原稿を作り直してPDFに変換したが、その設定が不適切であったということだ。

 

三本立てユーチューブの二本目は表紙作成編。一本目と同様にメモを取りながら何度も見た。ここでは canva (キャンバ)というグラフィックソフトの無料お試し版が必要になる。

 

いや、その前に kedp の  HP (ホームページ)にある「表紙計算ツール」に必要事項を記入し、表紙作成用のテンプレート(ひな形)をダウンロードしておく。

 

ここまでの過程を読んでいただくだけで、ウンザリした方も多いかと思う。ともかく青文字で示した単語、つまり専門用語とその概念を理解しながら、作業を進めていかねばならない。スマホで検索しながらの模索はまだまだ続く。(以下、次回)