毒草 あじさいの葉 | ドット模様のくつ底

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奈良が好きなライターの瞬間ブッダな日々の記録。
福祉的な目線から心の問題を考えています。


前回の 神経毒に関して

に引き続き、毒に関する話です。

自然に咲いている花の葉や野草の葉が毒草かどうかは、
素人目では全然わからないことですので、
自分で判断できないならば、それに触れないことがまず無難です。

日本の雨季に咲くあじさいは、
家の庭先でよく見かけられる花ですし、
「あじさい寺」などと呼ばれる寺院があるように、
ごく身近な存在ですよね。

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ところがこの葉は一般に毒草だと言われています。

自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ 厚生労働省


中毒症状は嘔吐、めまい、顔面紅潮などで
食後30~40分後にその症状が出てくるそうです。


最近は毒草の情報が広まり
食中毒の事例報告は見られなくなっていますが、

(症例1)2008 6 13 日、茨城県つくば市の飲食店で
料理に添えられていたアジサイの葉を食べた
10 人のうち 8 人が、
食後
30 分から吐き気・めまいなどの症状を訴えた。

(症例2) 2008 6 26 日、大阪市の居酒屋で、男性一名が、
だし巻き卵の下に敷かれていたアジサイの葉を食べ、

40
分後に嘔吐や顔面紅潮などの中毒症状を起こした。

いずれも重篤には至らず、
2 3 日以内に全員回復した。


アジサイ中毒に関連すると思われるアマチャ(甘茶)による中毒が、
2009 2010
年、相次いで発生した。
いずれも花祭りで子供がアマチャを飲んで嘔吐症状を訴えたもので、
 2009 4 月岐阜県岐南市では、 119 人の園児のうち 28 人が
,
2010
4 月神奈川県南足柄市では、小学一年生 99 人のうち 45
人が
嘔吐症状を訴えた。幸いいずれも軽症で、一日以内に全員快方に向かったという。


アマチャ
Hydrangea serrata (Thunb.) Ser. var. thunbergii (Siebold) H.Ohba
アジサイに近縁なので、同じ成分を含んでいても不思議はない。
しかし、古くから薬用として用いられ、日本薬局方にも収載されていて、
有毒成分の存在はこれまでまったく報告されていない。



など、過去にはこのような事例があるので、
食事で刺身のツマや料理に添えられていたとしても、
口にしないように気を付けたいものです。

それでは今日も良い一日を!

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(奈良県のあじさい寺・矢田寺)