「『全然いい』は誤用という迷信 辞書が広めた?」
日本経済新聞web
上記サイトの記事より・・・
全然 + 〇〇 の表現について。
「全然」という副詞のあとは、
必ず否定的表現を用いると書かれた辞書があったりするので、
否定的表現で用いられることが多いかもしれませんが、
ここは肯定的表現を用いてもいいそうです。
私はこの記事を読むまで、
全然のあとは否定的表現を用いて
使用するものだとばかり思っていました。
国立国語研究所で、
国語辞典編集準備室主幹などを務めた
飛田良文・日本近代語研究会会長によると、
「全然」について明治から発行される
代表的な国語辞典を調べたところ、
昭和10年代までに出版されたものには、
「全然~ない」といったように、
この副詞には、
必ず打ち消しの呼応する表現が用いられるという
決まり事を示すものはなかったそうです。
ところが、
戦後発刊された「辞海」
(金田一京助編・1952年[昭和27年]5月刊行)により、
「全く。まるで。残らず。すべて。(下に必ず打消を伴なう)『―知らない』」
として、初めて“必ず打ち消しを伴う”
という決まり事が示されました。
その同時期となる昭和20年代後半以降、
刊行されていく辞典においても、
これが広められていくこととなり、
その後、急速に
「全然には否定的表現が用いられる」という
一般の意識が定着していったようです。
また、普段から
これらの表現の中には
馴染みがないものもありますが・・・
・全然(副詞) + 動詞
(例)全然できる、全然できない
・全然 + 形容詞
(例)全然おもしろい、全然おもしろくない
・全然 + 形容動詞
(例)全然別だ、全然別でない
・全然 + 名詞
(例)全然右、全然左
といった具合に対応していくそうですね。
ちなみに、
「全然いい」のような肯定的表現の場合、
全然は「非常に」などという意味になります。
現代の辞書で、
全然のあとに肯定的表現を用いることは、
「俗にこういう表現もある」という扱いで
掲載されていたりするそうです。
私にとって普段はあまり使っていない表現だけに、
個人的に意外?と思ってしまった日本語表現でした。
それでは、今日も皆様が健康で幸せに過ごせますように。