東大寺 修二会聴聞のすすめ③ 六時の行法 | ドット模様のくつ底

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奈良が好きなライターの瞬間ブッダな日々の記録。
福祉的な目線から心の問題を考えています。

今日の内容は修二会に興味がない方は
退屈かもしれませんのであしからず。。

書き方次第でもう少しわかりやすくなるのかもしれませんが、
読み直すと修二会を言葉だけで表現する難しさを感じました。
私自身の修行の足りなさを思い知りました。

実際に足を運べる方は是非、二月堂の
局などで聴聞し、この世界を体感していただきたいです。



【六時の行法について】


東大寺二月堂で行われる修二会の法要は、

14日間繰り返される「六時の悔過作法」を基本に構成されていて、
1日六回に分けて勤修されます。

二月堂本尊 十一面観音様に
一年の罪を懺悔し、天下泰平、五穀豊穣、万民豊楽(ばんみんぶらく)を祈ります。

練行衆は悔過作法の際、

悔過の心を表現するため本尊賛美の礼拝と
行道(ぎょうどう・僧侶が列をなして読経しながら
本尊の周囲を練り歩くこと)を行い、

数珠を揉み上げ、

頭、両手、両足を地につける五体投地(ごたいとうち)の礼拝、

数珠を揉んで賛嘆(さんだん)を重ねる作法など、

手を尽くします。




「六時の悔過作法」は

日中、日没(にちもつ)、初夜 

半夜、後夜、晨朝(じんじょう)の六回です。


悔過会を行う寺院のうち、六時の勤行を実行しているのは、

南都の大寺(東大寺、法隆寺、薬師寺など)ばかりで、

圧倒的多数は初夜と後夜の二時にしか勤行をおこなっていません。


東大寺における六時の時間は

日中、日没が昼、

初夜、半夜、後夜、晨朝は夜(19時前後)にお松明が上がってから

深夜まで続けられます。



そのうち分けとしては、


初夜と後夜を「大時(だいじ)」


日中と日没(にちもつ)を「中時(ちゅうじ)」


半夜と晨朝(じんじょう)を「小時(しょうじ)」


と分けられます。


この名で分けられる理由は


所作や唱句(基本の詩章の中で実際に唱える文言)の省略、

旋律の長短、繰り返しの多少などの違いを表すためです。



初夜後夜は所作や唱句が長く行われますので「大時」と呼ばれ、

半夜晨朝は極めて簡略式であることから「小時」と言います。

初夜のあとに半夜後夜のあとに晨朝があります。


昼間に行われる日中、日没は、

少し略される部分もあるので「中時」になります。

これらの内訳を基本としますが、

14日間の長い法要期間のはじめのうちは、
正式な作法で行われますので、

2日の日中までは次第時(しだいじ)とばれ、
一称一礼(いっしょういちらい)という
声明を一句唱えるたびに、五体投地の礼拝を行う
もっとも丁寧な作法になります。

それ以降に勤行形式が日を追うごとに
略式化され変化をしていきます。


また、変化の詳細は
日程UPの際にお伝えできればと思います。