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WiLLのヘッドラインで日下公人(きみんど)氏が
「繁栄のヒント」というテーマで、
「新首相誕生でお願いしたいこと」として
「短期徴兵制」の復活について書かれていました。
もちろん、もし仮に徴兵制が日本に導入されるとなれば、
憲法改正することにもなるわけですし、すぐにとはいかないけれど、
さまざまな議論や問題がクローズアップされていくことになろうかと思います。
NAVERまとめより
徴兵制復活を公言する11人
- ↑日本の政治家やジャーナリストで
徴兵制の復活論を公言している人は結構いますね。
石原新太郎氏、橋下徹氏、田母神氏など
いわゆる保守系の人の多くがその意見であったりします。
とはいえ、政治家が公約で掲げられていることではなく、
あくまで公人の意見として発言されていることです。
「徴兵制復活」というと戦時中の
その制度と重ねて考えられがちですが、
現・日本国憲法18条(奴隷的苦役)、9条(戦争放棄)に反すると
一般に解されていることであり、それらは軍事的見地ではなく、
教育的意図をもって語られていることであったりするのですね。
徴兵制(参考)
つまり、もし復活論が今後慎重に議論を重ねられて
導入されることがあるとすれば、
戦時中とはまた違う形での「国民による国を支える意識」改革と
考えた方がよさそうです。
徴兵制の復活論では、
大学の秋入学制度との繋がりも合わせて考えるといいと言われます。
高校を3月に卒業した男女は、4月から半年の徴兵制で自衛隊に入隊し、
共同生活をするなどが意見としてあります。
日下氏のご意見はちょっと刺激的です。
男性が18歳から6カ月間でいいので入隊する。
女性は30歳までは徴兵猶予して、
子どもを一人でも生めば免除、
生まなければ入隊か、または何等かの社会貢献活動をしてもらう。
それが済んだ後、一人前の日本人と認めて選挙権を与える。
↑あくまで氏の意見です。
子どもを生むか生まないかの自由の代償がこれということ?
こんなことされたら、日本から脱出する人が増えそうです。
でも、日本国民でいる覚悟がある人が多ければ
少子化には間違いなく歯止めになるかも・・・
個人主義で利己主義の秀才たちだが、
67年間も平和が続くと無用の長物になって、
人々の気持ちから消えている。
国家公務員も、国会議員も名ばかりになったから、
国民も消えて、市民ばかりになっている。
↑これもあくまで氏の意見です。
実際世界でみると、徴兵制度のある国家は結構多かったりします。
(簡単に調べただけなので、詳しくは上記リンク先「徴兵制」をご参照下さい)
・アメリカは18歳になった時点で選抜徴兵登録が義務化。
(志願兵だけで十分足りているので実際徴兵されることはない)
・イギリスでは、1990年代半ばに段階的に廃止され、代わりに、
16-18歳の男女は一日ビデオ講習による
「防衛準備召集」が義務化されている。
・アジア諸国では韓国・タイ・マレーシア・ベトナムなど。
・中国は中国共産党軍部の人民解放軍の志願兵で足りているので
徴兵はない。
・ヨーロッパでは近年になり徴兵制を廃止した国は多い。
フランス、イタリアとほぼ同時期に
オランダ・ベルギー・スペイン・ポルトガルなどが一斉に廃止。
・北欧ではスウェーデンが2010年7月に廃止、
ノルウェー・フィンランド・デンマークは徴兵制あり。
スイスでさえ、永世中立国でありながら、
男子の徴兵制が義務付けられています。
ただ、これらの国は家庭での銃の保持を許されていたりしますよね。
日本は銃刀法(正式名称:銃砲刀剣類所持等取締法)により、
家庭での銃や刀、剣の保持を禁止されている上、
同盟国によって国家は守られているので国民自体に
いきなり国防意識を持てというのは難しいでしょうね。
あくまで教育的意図であれば
自衛隊に入隊せずとも社会貢献活動を通して
社会の仕組みを実感することでいいのではとも思えます。
社会勉強として中学生が企業で二週間くらいお世話になるような
体験学習も行われていますね。
たまに見かけます↑
10代未満の子どもを育てておられる保護者の人は、
反対の人が多いかもしれません。
自分が平和な日本国で育ってきてしまったので、
何故子にだけ?徴兵制に行かせるだなんて考えられない、
あるいは、そもそも国民であることに国防意識が必要なのか?
など、現行制度上で考えると、
このような意見も多数あるのではないかと思うのです。
ただ、上記リンク先にあるように
徴兵制復活論を掲げる論者は、
今後も政治のキーパーソンである人もいるので
公約に掲げられた場合の、
もしかすると・・・ということも考えて、
自分なりにどう思うかを考えておくものいいかと思いました。
それでは今日も皆様が幸せありますように。