CAMPERVAN製作日記:窓用エアコンの実験結果から考える | DIYで素人が全力でキャンピングカーを作ってみた(NV350ワイド・ハイルーフ)

DIYで素人が全力でキャンピングカーを作ってみた(NV350ワイド・ハイルーフ)

素人が無謀にもキャンピングカーを製作しました(8ナンバー登録済)。ベース車両はNV350キャラバンの中古車 グレードはDX ディーゼルターボ4WD。

窓用エアコン(窓用クーラー)の実験動画:https://youtu.be/-cO5mxKa_mk

 

ここ最近で気温の高かった日(5月5日)に、夏に向けて窓用エアコン(正確には窓用クーラー)の稼働実験をしてみました。

 

外気温は午後12時から16時ぐらいにかけて、26℃から27℃。湿度は高めで70%程度でした。キャンピング化の工程で断熱施工している(※過去記事参照)とは言え、車内温度は39.5℃になっていました(運転席も荷室もほぼ同じ)。

 

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いちばん暑くなる15時頃には、運転席付近が最高45℃付近まで上がりました(外気温+20℃近いです…)。窓用エアコンを稼働していなければ、運転席側と荷室部分を仕切るカーテンから後ろの室内温も、同等まで上昇していたと思われます。

 

結果からみると、断熱の効果というのはあまり無いのでは?と思われるかもしれませんが、同条件で同じ車二台を、断熱あり/断熱無しで、並べて実験してみないと正確なデータは出せないので何とも言い辛いですが、おそらく効果はあるんじゃないかなと思ってはいます。

 

というのが、個人的な感覚では、車内での冬場の暖房使用時の「保温効果」の持続時間と、夏場の冷房使用時の「保冷効果」の持続時間が緩やかになる、という意味で違いが比較的明確に出ている気がしています。

 

冬場はボディーの鉄板は外気でキンキンに冷やされてマイナスまで下がる状態で、逆に、夏場は外側から太陽光を浴び続けて、ボディーの鉄板はかなり熱々になり真夏には70℃ぐらいまで上昇すると思われます(もっとかもしれません…)。

 

なので、鉄板の内側に断熱材を施工して得られる効果は、「車内への熱の伝わりを可能な限り遅くする」ということかなと。「断熱化」というより「遅熱化」に効果あり、といった感じです。

 

考えてみると、こういうところは、ボディーの外装はあまり改造しないバンコンタイプのキャンピングカーの不利なところなのかもしれません。鉄板よりは熱伝導率の低そうなFRPなんかだと、もう少しマシなんだろうと思います。

 

 

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さて、長々と書き綴っておりますが、窓用エアコンの話に移ります。

 

冬場はFFヒーターという強力な武器(中国製のおかげで導入コストはかなり下がってきました)があるので、あまり苦労しないキャンピングカーですが、夏場のエンジン停止時は、いまだ気候との闘いで劣勢を強いられ続けている状況かと思います。

 

リチウムイオンバッテリーの登場と、家庭用エアコンの車載化で、ここ数年、善戦している感じはありますが、現状、導入には個々のユーザーに経済的余裕があることが前提という状況かと思います。

 

家庭用エアコンの「AC100Vの壁」を打開する「DC12V」で稼働するエアコンの開発も進んでいるようで(もう実用化してるんですかね?)、さらなる進展と普及による低価格化に期待しつつ、価格が落ち着いた頃には、自作系ユーザーでも導入を検討できるようになるかもしれません(↓参照記事)。

 

 

キャンピングカーで快適に過ごす! 画期的な新型エアコン登場

 

 

とはいえ、現状、バンコン自作系で家庭用エアコンを導入している方も、あまりいないかと思います。インバーター制御で窓用エアコンよりは効率が良いので、僕も検討はしてみましたが、室外機のことを考えると、固定する場所の確保や固定方法の問題で大改造を伴いそうなので諦めました。

 

しかしやっぱり真夏も車中泊したいので、いろいろとデメリットを受け入れつつ、実用に耐えうる代物かどうかもわからないまま、とりあえず中古で15,000円を擲って、窓用エアコンを試験的に設置してみたという感じです。

 

前提として、車側のリアエアコンで車内を予めしっかり冷やしておいてから窓用エアコンを稼働するので(うちのキャラバンのリアエアコンはけっこう強烈に効くので、その点、助かってます)、今回の実験動画のような使い方はしないと思いますが、コンプレッサー稼働時の吹出し口からは、だいたい16.5℃ぐらいの冷風は安定的に出るので、室温キープはできるということと、室温を下げる能力もあることがわかりました。

 

ちなみに、我がY家の自作キャンピングカーの場合、居住空間は、カーテンで仕切った運転席背面の部分から、クローゼットや洗面トイレを区切っている仕切り扉までを冷やすことができればよいので、一般的なハイエース/キャラバンベースのバンコンと比べると、空間的には狭くなっているので、その点、少し優位かもしれません(体積的には、縦2,500mm×横幅1,700mm×室内高1,600mmぐらいの空間です)

 

 

 

※居住空間は下図の赤枠部分↓

 

 

動画でも説明しましたが、設定温度に到達するとコンプレッサーが停止して送風モードに切り替わり、室温が2℃上昇するとまたコンプレッサーが起動して室温を設定温度まで下げる、を繰り返します。起動音がうるさいですが、車のエンジンをかけたままでも寝られるタイプの人間なので、個人的には許容範囲内です。

 

それと、主に室温キープ目的で使用する場合、サブバッテリー(150Ah×3並列接続で計450Ah)で稼働しても、けっこう長時間使えます。昨年夏の話ですが、就寝前から8時間程度は使えました(他の電装品もあるので、12.0Vで使用停止)。

 

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その代わり、走行充電と300Wのソーラー発電を駆使しても、一日では満充電まで回復しませんでした。一泊以上の旅では、100V電源を確保できるオートキャンプ場やRVパークの併用は必要かと思います。

 

それと実験で気づいたのですが、窓用クーラーが稼働している荷室側と、三面がガラス窓の運転席側の温度差が最大で18℃ぐらいになり、仕切りとして機能している遮光カーテンの上下の隙間から、+18℃の熱気が室内に漏れてくる、という問題が発生しました。

 

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ここをほぼ完全に塞ぐことができれば、冷却にかかる時間が短縮でき、節電効果も出てくるので、カーテンは取り外して、なるべく隙間のない断熱シェードに付け変えようと思います。久しぶりに銀マットを布生地で挟んだものを、ミシンで自作するつもりです。

 

余談ですが、姉からずっと借りたままだったミシンを返してしまったので(コロナ用マスクを姪っ子たちに作るため必要なんだそうです…)、もういっそヤフオクで中古ミシンを買ってしまおうということで、現在探しているところです。

 

DIYは、まだ続きそうです。

 

 

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実験動画で説明しきれなかったこととや、結果から考えたことをだらだらと書いてみましたが、参考程度にでもなればうれしい限りです。では!