ソシュールという名前はレヴィ・ストロースの構造主義の解説の本を読んだ時に知りました。構造主義の定義は「あらゆる現象に対して、その現象に潜在する構造を抽出し、その構造によって現象を理解し、場合によっては制御するための方法論」となっています。ソシュールの言語学での考え方が構造主義の走りだったとのことで、その考え方が他分野に(例えばレヴィ・ストロースは文化人類学)影響を与えたとのことです。

 

レヴィ・ストロースの構造主義の解説は正直よく分からなかったのですが、懲りずにソシュールの解説を読んでみました。音(コトバ)は耳で知覚するもので、意味は人間の頭の中にあるもので、両者の間には直接なつながりはないのに、なぜ人間はコトバを聞いたら意味を理解できるのかといいう点、つまりコトバの仕組みをソシュールは解明しようとしました。

 

そのためにコトバの要素をラングとパロールなどと定義を作って分解したりしています。また、言葉は記号(例えば駐車禁止の標識という「記号」が駐車禁止の意味を成すと理解されるようなこと)の一種と捉えています。読んでいると答えを出そうとしているというよりも、要素に分解してひたすら思索をかさねるような感じで、分析に主眼が置かれているという印象を受けました。