2月11日(日)、仙台市若林区にあります「海外公園センターハウス」において、約200年前に荒浜に伝わり、
大正11年の8月に踊られたのを最後に100年以上途絶えている「荒浜磯獅子(鹿)踊り」の勉強会のようなイベントが行われます。
自分もイベント内のプチ体験?を担当させて頂くことになり参加します。
おかげさまで、ありがとうございます。
荒浜磯獅子踊りは、名前に獅子が入っていても、実際に行なわれていたのは鹿踊りです。
(資料は仙台市にありました)
鹿踊りなんて全く携わったことは無かったのですが、
ことの始まりは、2021年に「3.11メモリアル交流館」で行われた企画展「Voice〜仙台市東部沿岸地域の伝承と物語」の中でのイベント朗読劇に出演させて頂いたことです。
自分が演奏で他の地域に呼んで頂く時は、基本、その地域の歌、または関係する曲等を、その土地に敬意を表す意味を込め演奏させて頂いています。
それで荒浜について3.11メモリアル交流館の担当の方にお聞きしたところ、今は途絶えてしまったのですが、大正時代までに「荒浜磯獅子(鹿)踊り」というものがあったそうですとお話がありました。
それを聞いてこれは取り上げないと!と思ったのですが、その当時行なっていた方はご存命ではないし、知っているという方もいらっしゃらない…。
ただ、担当の方のお話だと、荒浜磯獅子(鹿)踊りは、名取の熊野堂十二神鹿踊りの流れから出来たようです、ということでした。
その後、たまたま用事があって笛師の音吉さんの工房へ伺った際にその話をしたところ、1冊の本「東北民謡集 宮城県」を出してきて下さいました。
内容は民謡だけではなく、地域の童歌や仕事歌、甚句、神楽など郷土芸能のお囃子までも五線譜で載っていたのです。
昭和30年代に日本放送協会より出版されたもので、これはかなり貴重なものだと思いました。
見ていくと、名取の高舘十二神鹿踊(現 熊野堂十二神鹿踊)の演目のものも載っていましたので、それを朗読劇の中で使わせて頂きました。
自分が担当させて頂いたのは七郷地区だったので、他に荒浜小学校の校歌も使わせて頂きました。
その後も何かとVoiceの再演の機会が続いて、
そして令和5年度、今度は若い世代の方に朗読劇を行なって頂くということになったのですが、引き続き音楽の担当をさせて頂くことになりました。
はじめのワークショップに参加させて頂いた時、荒浜出身の方と知り合い、ワークショップのことよりも、荒浜磯獅子(鹿)踊りの話で盛り上がってしまうという(汗)
長くなりましたが、
そんな経緯から、昨年の秋から徐々に賛同して頂く方が増えてきて、完全な復活とはいきませんが、荒浜磯獅子(鹿)踊りを復活?させようということになりました。
その後、名取の熊野堂十二神鹿踊り保存会の方とも顔を繋ぎ、今回のイベントは活動に向けての一発目といえるものになります。
その地域の出身でもなく、鹿踊りの「鹿」の字も分からない自分が、こういうプロジェクト?を立ち上げる一員になってしまっているのが、とても不思議に感じていますが、話に乗ったからには、色々な方のお力をお借りして、それなりの形まで持っていきたいと思っています。
コロナ以降、人付き合いが簡略されて、その後もなかなか元通りになっていない感があります。
それを時代の流れと簡単に言うのも何だかな〜で。
そんな今、郷土芸能の果たす役目は大きいのではないかと感じています。
こういう話になると、どうやって人を集めようかとか、活動が本格化してきたら、必要な物を揃えるお金はどうしようとか、色々と考えることは出て来ますが、あまり考えてばかりだと進めなくなりますから、今はとにかく皆が楽しみながら出来るように進めていきましょう、という雰囲気でとても良いです。
現在、郷土芸能は、神楽でも獅子舞いでも、地域の方だけで行うのは無理になってきている、というのが実情でしょうか。
これからの郷土芸能は、その土地の方に限らず、縁のある方、志のある方が集まり、変えてならないところは大切に、変えても良さそうなところは今の時代に合わせて柔軟に変えながら、皆で楽しみながら行なっていけたらと切に思います。
今回お知らせさせて頂くイベントは、誰でも参加出来るものです。
ご興味ありましたら、ふらっといらしてみて下さい。
なお、日時、場所等の詳細は下記のチラシの通りです。
あとがき
先日、Voiceの中間発表を観に行った時に、今回の言い出しっぺ?呼びかけ人?の荒浜の方とご一緒しましたが、発表を観た後、その方が河北新報の方に取材を受けていらして、聞き耳を立てていたら、何と自分と同い年の方ということを知りました。
更に生まれ月まで一緒で、えっ、何日なんですか⁉️
なんて盛り上がりました。
同い年の方と知り、改めて今後が楽しみになりました。
何とかなるね。