洗練されたお店と粋な若者!!

 

住 所  石川県金沢市香林坊2-12-15

TEL  089-946-1222

営業時間 18:00~22:00

定休日  日曜日(祝日の場合は翌日)

 

 

 久方ぶりの金沢

 

 街に繰り出すと、歴史を感じる商家スクラッチタイル張りの重厚な画廊など、さりげなく素敵な建物があちこちに。

 

 夕暮れ時の「ひがし茶屋街」をそぞろ歩き、そろそろと向かうは「酒房 猩猩(しょうじょう)」さん。

 

 鞍月用水ほとりに佇む瀟洒な店構え。暖簾をくぐると「いらっしゃい」と電話とおんなじ軽快なご主人の声。

 

 瓶ビールをお願いし見渡すと、漆塗り一枚カウンターの席はほぼ埋まり、小上がりも既に満席。

 

 瓶ビールを半分程飲み干し、本日のお刺身から「マコガレイ昆布〆 880円」、そして、「おすすめの日本酒」をお願いする。

 

 ご主人が「竹葉(ちくは)純米」の瓶を持ち上げ、「半合で飲んでみてください」と奨めてくれる。片口両手で大事そうに持ってきてくれる女の子。

 

 「マコガレイ昆布〆」は、昆布がじっくりとマコガレイの旨味を引き出していて、まさに燻し銀の味わい。

 

 本日の日本酒から、初めてのお酒「大慶(たいけい)半合 450円」をお願いすると、今度も女の子が新しい片口で持ってきてくれる。

 

 「加賀生麩揚げ出し 880円」(写真上)を注文。あわ昆布の2種類の生麩に、それぞれきざみ海苔鰹節がのり、大根おろしおろし生姜、そして浅葱が散る。

 

 うま味辛み苦み甘みが融合した御汁(おつゆ)で頂くもっちもち生麩は、まさに至極の味!!

 

 ご主人から「遠くから来ていただいて」と水茄子をサービスでいただく。ほんのりとした塩気に仄かな甘みもあって、お酒の“箸休め&おつまみ”として最高。

 

 2人組の来店で、カウンターも全て埋まると、お隣で「いしるきゅうり」と「ラッキョ」を肴に、日本酒をスイスイやっていた若者が、読みかけのを閉じて、そろそろと立ち上がった。

 

 次の来客を譲る、そんな風!!

 

 格好いいなあ~。でも、出来ないなあ~。

 

 そんな俗人は、「池月(いけづき)半合 370円」を飲み干し、4杯目の日本酒「手取川(てどりがわ)半合 450円」を小声で伝えた。