~ 女将さんの庄内弁に癒され酒飲みの本分を全う!!
住 所 山形県鶴岡市本町2-18-3
TEL 0235-22-1061
営業時間 17:30~22:30
定休日 日曜日
鶴岡は、作家・藤沢周平の出身地。そして、氏の作品「たそがれ清兵衛」の映画ロケが行われたところ。やはり、どこか侘びを感じる趣ある街。
今夜のお店は、駅前からバスで10分程。ぽっかりと灯りが点る「いな舟」さん。
着物姿の女将さんが「いらっしゃい~」と迎えてくれる。
匠の技を感じるカウンターに落ち着き、瓶ビールをお願いすると、一緒に出されたお通しは、食用菊「もってのほか」の胡麻和え。その紫色の花びらは、ほろ苦い中にほのかな甘みがあって、山形の郷土食に旅情もひとしお。
経木に筆で書かれたお品書きから「鰰(ハタハタ)湯あげ 1,000円」と「お刺身 600円~」を盛り合わせでお願いした。
「鰰湯あげ」(写真上)は、脂のりがいい今頃までが、そろそろとのこと。鰰を県魚とする秋田では、冬の産卵時期を旬として「しょっつる」や「飯寿し」などで食すが、こんな風に茹でて、大根おろしとポン酢でいただく食文化はない。身が厚く白子もぷりっと張ってて、とってもおいしい。
お刺身は、鯛とあおり烏賊、そして帆立。絢爛なお皿に盛られ、また輝きが一段。お醤油入れを二つ出してくれ、「この辺は、烏賊はショウガでいただくんで~」と。控えめに奨めてくれる感じがとてもいい。
それにしても、女将さんの「そうですの~」との相づちがやさしい。「寒くなりましたの~」「山形ではの~」と、言葉尻が「の~」となる庄内弁はとても心地よくて、こちらもゆったりする。
お酒は、「くどき上手(純米吟醸辛口)1,000円」に始まり、「栄光富士(純米 なまいき)1,000円」、「大山(純米 十水)500円」と続く。山形の日本酒はどれも、酸味が程良く切れがあり好み。
お店に飾られる白黒の写真パネル。女将さんのお父さんが「小川宏ショー」で料理を披露しているものとのこと。
女将さんと人懐っこい笑顔の女性スタッフとの贅沢な時間を過ごし、しがない旅人「たそがれ飲んべえ」は、本分を無事全うしましたの~!!