~ いざ鎌倉へ、今年こそはと柏手打つ
住 所 神奈川県鎌倉市小町2-9-14
TEL 0467-24-5432
営業時間 17:00~23:00
定休日 水曜日
今宵は、いざ鎌倉へ。
北鎌倉駅で下車。ピーカン青空の下、寺院や古民家が点在するしっとりとした町並みをぶらりぶらり辿っていくと、「鶴岡八幡宮」に到着。
昨年の無事を感謝し、今年の無事を願う。続々と訪れる参拝者の間を縫い、大きな三門を抜け、鎌倉駅へとまっすぐに伸びる「若宮大路」をひた歩く。
今夜のお店「企久太」さんは、鎌倉駅からほど近い裏路地のビルの2階にある。
カウンターに席をいただき、まずは、いつものながらの瓶ビール。
お品書きを眺めていると、瓶ビールと一緒に「生シラス」が届く。その透き通るように輝く稚魚は、ほのかな甘みにかすかな苦みで、まさに美味。
お品書きに「鬼笠子(オニカサゴ)湯引き2,100円」を見つけて、本日は、日本酒をお願いすることに。
カウンター上からぶら下がる10枚ほどのお品札には、ご主人が選び抜いたという日本酒が並ぶ。その中に、秋田の銘酒「雪の茅舎 山廃純米740円」もあり、うれしい。
熟慮の末、「鬼笠子湯引き」と一緒に頼んだのは、地元湘南の酒「天青 吟望 特別純米 防空壕貯蔵850円」。
女性スタッフに「お酒は、冷やと燗、どちらになさいますか?」と聞かれ、悩んでいると、奥さんから「お燗がいいですよ、こちらは。」という助け船をもらい、ぬる燗でお願いすることに。
待望の「鬼笠子湯引き」(写真)は、厚みのある切り身と皮身、そして肝の3点盛り。ぷりっぷりの身に肝をのせていただくと、上品な甘みに旨みが加わって、もうたまらない。それに、奥さんがつきっきりでお燗してくれた「天青」のぬる燗をあわせれば、「あ~、酒飲みでよかった~」。
満員の店内は、カウンターには落ち着いた雰囲気のカップルが並び、小上がり2卓とテーブル席はすべて女性陣が占拠。ご年配の女性6人組は、「今年も、ど~も」と新年会のよう。そのまま、歓声と笑い声が賑やかに続く。
日本酒「伯楽星 新酒純米吟醸900円」を追加し、「芽慈姑(メクワイ)素揚630円」をお願いする。
皮のまんま揚げられた慈姑は、ちょうどドングリくらいの大きさ。ホクホク感とほろ苦さが口一杯に広がり、まさに生命を感じる味。
指先だけで、そ~と柏手2つ。今年こそは、多少曲がっていても、ちっちゃくても、芽が出ますよ~に。