前の記事に引き続いての修理ネタ
2015-2016シーズンから履いていたマクセルのSL板
2016-2017シーズンは怪我→手術後のシーズンということで雪上でもリハビリ程度だったこともあり、実質的には使用2シーズン目だったんですが、シーズン中盤にトップ部のガード的なパーツを留めているリベットが飛んでしまいました
そもそもこのパーツ
何のためについているのか良くわからないところがあり
GS板には付いていないようなので、狙いとしてはトップ部分がポールに当たったときにガードするということなんでしょうけど、U字型の板状のパーツがトップシートの上に乗っかっているだけなので前方方向から何かが当たったときに板へのダメージを低減する効果はないかな……
まあ、板状のものをリベットで留めることで、剥離する方向にかかる力を面で受ける程度の効果はあるのかなぁ……
で、このパーツ
見た通り3箇所リベット止めしてあるうちの1個が破断してたのにある日気づいて
そんなことで大して影響があるパーツではなく、かつメインのレース板としては先シーズンをラストにする予定だったので、まあ良いかということでしばらく放置してたんですが
破断したのに気づいたあと、2、3日滑ったあたりで、あきらかにパーツが浮いてきたんですよね
滑走中はもろに振動するところですしね
その振動がパーツを震わせて、徐々に曲がってきているような感じ
で、あんまり隙間が大きくなると板が重なったときに反対側の板が食い込む可能性もあるし、残っている他のリベットを破断させる方向に力がかかっている感じもあるので、とりあえず固定してしまえということで方法を検討
アルミのリベットで留めなおすことも考えたんですが、道具がない中でやるとなると、ハンマーとかでつぶして留めることになるけど、板のトップ部に変な力加えると変形しそうな感じもありボツ
ということで間違いないところでボルトナットで留めてしまえと
ほんとはアルミのボルトナットがあれば重量的にも、あとの作業でボルトの切断・ナット等を削る作業的にも良かったんですが、なかったので仕方なくステンレス製です
ただし、ボルトナットを締めるだけだと、(上記の通り振動が加わる部分だけに)すぐに緩んでくることが予想されたので、接着剤も併用
接着力を考えればやはりエポキシ系、用途的に速硬性も不要ということで
コニシのボンドEセットをチョイス
(とか熟考したように書いてますが、普通にホームセンター店頭でなんとなく用途に合いそうなのを買ってきただけです)
2液混合して
今回も割り箸削って先を細くしたもので、開いている穴にグリグリつめて
そこにボルト入れると当然ですが押し出される接着剤がありますので、それをボルトのネジ部に塗り広げて
ワッシャー+ナットで留めたところ
手で締めるだけだと十分にしまりきらなかったので六角レンチ+ドライバーでぎゅうぎゅうと締め上げて硬化するまで放置……
で一晩置いておいたんですが、翌日になっても固まっていない…
スキーのワックスかけたりする部屋においておいたんですが、こちらは暖房入れないと気温が低いため化学反応である硬化が進まなかった様子
なので、生活している部屋(こっちは暖房入っているので通常の室温)に持ってきてさらに一晩放置して
硬化したのを確認してから、滑走面側に飛び出ている余ったボルトを金のこで切断→ナットごとある程度金工やすりで削って高さを落としました
ただ、あんまり削りすぎるとかんでいるネジ山が少なくなり、接着している面積も小さくなるので固定強度的にも不安があるので、ほどほどに
表面側
なべねじなので半球状に盛り上がってますが、目立たせなくする程度に少し削って
まあぱっと見わからない程度の見た目にはなったかと
修理したのが2月の初旬
このあと20日くらいは少なくとも滑ってますが、緩むこともなく問題なくシーズン終了まで使用できました
前回記事にした、ブーツのインナーのかかと部の剥がれ修理については、インナーをひも締めして履くタイプのブーツならある程度共通して起こりうる破損ですが
まあ、今回のは同じような破損が起こる板自体があまりないような気もしますが参考情報ということで
もっとも、なんでもボルトナットで締めて、必要に応じて何らかの回り止めすれば応急処置的には固定できるという意味では、スキーに限らず道具の修理の考え方としての汎用性はまああるかもですかね